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ワールドウォッチフェア2021

さて、今週の初めまで日本橋三越本店ではこの時期恒例の「ワールドウォッチフェア」が開催されていたが、今年のテーマは「時めきrestart」。新型コロナウイルス感染拡大で大手百貨店など特にナーバスになる中で、会場も特設会場、通常の時計売り場に1階の中央ホール・ステージなどに分散され、機械式時計組み立て講座などは中止となるなど静かなものであった。

とはいえ今年はブレゲがトゥールビヨン特許の認可を受けてから220周年という事もあって、各社著名どころが最新のトゥールビヨンを搭載した新作の数々を並べていた。またウブロの特設ブティックではこれまでアンバサダーをやったアスリートらのサイン入りコレクションが並び、ブレスレットに至るまでサファイアクリスタルで製作した驚異のスケルトンウォッチの実物に初めて触れる機会を得た。

また自宅で過ごす「おうち時間」を見据えクロック関係なども時計を楽しむ暮らしとして、独ロルフベンツの高級家具をあしらった空間の中にサトラーやB&0Fの限定品メデューサなどユニークなモノが並べてありこちらは例年になく充実していたようにも感じたが、まさに今のコロナ禍を反映した例年に無い構成だなとつくづく感じた今年のフェアであった。


波乱への構え?

昨日の日経紙グローバル市場には「新興国の中銀、金買い再び」と題し、WGCの集計では中銀や公的機関の4~6月の金の購入量が1~3月に比べて5割増加し200トンとなるなど、新型コロナウイルス禍で中断していた中央銀行の金買いがタイやハンダリーなど新興国中心に再度活発化してきた旨が出ていた。

新興国といえばこの頁の1~6月の金準備増減一覧の増加率上位でインドの29トンの次に25.5トン増でランクインしているウズベキスタンなどは昨年ロシアと共に準備資産の一部として保有していた金の売却の動きが目立っていたものだが、世界の中銀で昨年最大の買い手となっていたトルコは継続増加でこのウズベキスタンの次に位置している。

他に首位のタイの金準備残高は過去最高を更新し、ブラジルの金準備残高も2000年11月以来ほぼ21年ぶりの高水準となるなど新興国の積極購入が目立つところだが、米のテーパリングも現実味を帯びてきているだけに国境を越えたマネーの動きなど通貨波乱に備え各国の身構える動きが一層顕著化している構図だろうか。


バブル終焉の花火

さて、日経紙夕刊・ニュースぷらす面には過去の同じ月日に起きた記憶に残るニュースを取り上げた「ニュースなこの日」という項があるが、8月31日は1998年に北朝鮮が弾道ミサイル・テポドン1号を発射しそれが三陸沖に落下した件を取り上げていた。勿論この件はセンセーショナルな報であったが、私はまた別な視点で8月31日といえばやはり一世を風靡した「ジュリアナ東京」の閉店が真っ先に思い浮かんでしまう。

同じウォーターフロント界隈で空間プロデューサーの山本コテツ氏が絡んだ「MZA有明」が、バブル期の投機が祟って営業を終了したのとちょうど入れ代わるかのように華々しくオープンしたのを思い出すが、よくテレビや雑誌などでは「バブルの象徴」等と表現されている同店も正確にはココがオープンした時は既にバブル崩壊が始まっていた時期である。

むしろこの湾岸界隈でバブル期の象徴と言うのなら上記の「MZA有明」か、この双方を見守ってきたクラブの先駆け?「芝浦ゴールド」を挙げるべきだろうが、あの当時から今年でもう30年が経ったのかと今更ながら想う。あの頃は常連だった国際線CAの連中も或る意味皆ギラギラしていて本当に毎日が楽しかったなあとつくづく、現在の変わり果てた光景を見るにまさに「つわものどもが夢の跡」である。


投機逆回転

さて、トヨタショックとでもいうべきか今月はトヨタ自動車が新型コロナウイルスの感染拡大や半導体不足などを背景に、9月の世界生産を計画から4割減らす方針を先に明らかにしている。これを受け需要冷え込みへの懸念からこの週は、自動車の排ガス浄化などに使用するパラジウムの国際価格が先週初めに約6か月半ぶりの安値に沈んでいる旨が先週末の日経紙商品面に出ていた。

パラジウムといえば春以降の急騰で5月には史上最高値を更新し、他メタルも同じく自動車の排ガス浄化触媒装置に使うロジウムなど3月には史上最高値を更新し前年同期比で実に5倍近雲の急騰を見せたものだが、上記のパラジウム同様に足元でははやくも半値水準に近いところまで沈んでいる。

トヨタ自動車の減産は世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響で4割以上減産した昨年6月以来の規模となるものの、2022年3月期通期の生産計画930万台など据え置きとし株価も先週は小戻ししていたが、この度の連動に見られるように他のメーカー含めた生産動向に工業用メタルも斯様に敏感になってきている。

またこれらの親玉?プラチナもEUのディーゼル車全廃方針や米金融緩和の縮小観測などを受け今月上旬には約8か月ぶりの安値まで下落している。ただこちらには燃料電池車需要や、この度の東京五輪で見せ場を作った「水素」生成の絡みの潜在需要も控えている事でこの辺をどう織り込んで来るのかというところで、今後はPGM系も跛行色が顕著になってくるかどうかこの辺にも注目しておきたい。


値決めの是非

さて、先週末には3週間ぶりのIPOとなるシイエヌエスとフューチャーリンクネットワークがマザーズへ新規上場を果たした。注目の初値はシイエヌエスが公開価格を55%上回りフューチャーリンクネットワークも公開価格を75%上回る好発進となったものの、共にあと売り物が嵩み前者は初値を23%下回り後者も初値を16%下回って共にストップ安の引けとなり、今週に入っても安値更新するなど軟調展開を強いられている。

ところでIPOといえば過日の日経紙には一面で公正取引委員会が新規株式公開時に適切に資金調達出来ているかの調査を始めた旨が出ていた。事前に証券会社と決める公開価格と最初に売買が成立した初値の差が欧米より大きく、企業が調達する額が低いとの指摘があるためで資金調達の面から改善を探る動きという事だ。

IPOで上場した米国や欧州主要国の初値は平均で公開価格の1.1~1.2倍なのに対し、日本企業の初値は平均で公開価格の約1.5倍となっている。この辺を一括りにするのは難しいところだが、日本は売買主体が欧米のような機関投資家というより個人投資家が多く新興ポストには小粒な企業が集まりがちという要因もある。

また資金調達のパイプも欧米ではスタートアップ企業等に資金供給する道筋は多岐にわたるが、対して日本はこのパイプが細く企業の規模が小さいままIPOを急いでいるきらいがないとはいえない。勿論のことロードショーを巡る問題点や証券会社の取引慣行の見直しなど図るのが悪いとは言わないが、SPACなどを巡る腰の重さもこれまで目に付くだけにこの辺も併せて図ってゆく必要もあるのではないか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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