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リスクの担い手

昨日の余勢をかって本日の日経平均も続伸となった。とはいえ昨日も殆どがカバー中心との見方が多く、そもそも個人でマル信など張っていた向きなどは先週末迄に投げさせられ傍観というパターンがその売買代金からもうかがえるというところ。

ともあれ昨今主役になった短期筋に加えてこの値位置も真空地帯という事もあって1,000円近くの乱高下もそう珍しくなくなったが、そんな間にも先週末の日経紙でも取り上げられていたように機械的にノックインとなったリンク債が続出しており、暴落相場ではお約束のように登場する。

その構造上オプションとの抱き合わせになっており投機筋もデルタヘッジの先物売り等を企んでノックインまで執拗なショート攻勢をかけてくるパターンも多く、ヘッジ用無しとなった先物処分売りが急落に加担している部分もある。斯様にこの辺の鬩ぎ合いがまたボラを増幅させる要因の一つとなるなど、近年の魑魅魍魎な商品開発の弊害がこうした局面では晒される事になる。


アベノリスク

先週末の日経紙・春秋には昨今流行り?の「げす」な不祥事について書いてあったが、まさに直近では不倫が晒されてしまったイクメン宮崎議員の辞任騒動が酣だ。ここ数年でも先生方の不倫スクープは何件も晒されてきておりなかなかお盛んなようだが、一般の殿方も宮崎議員の不倫を他人事で見られない向きも多かったのではないか?

しかしこれに限らず最近は政権面子の失態が次々と炙り出されている。飛ぶ鳥を落とす勢いで文春は次々とカードを切って来ているが、上記に限らず思い起こせば甘利経済再生担当大臣の不明朗な現金授受に端を発し、島尻大臣は普通の生徒でも読める漢字が読めず、丸川環境相の失言等々お粗末極まりない。

こんなゴタゴタの間に本日こそヤレヤレの急反発を見せたものの、日経平均は数千円も暴落しアベノミクス始動直後の水準まで往って来いとなってしまっている。こんな情けないネタで世間が沸いているうちにヒッソリとGPIFの株式自主運用を認めない方針が決まり、首相はGPIF運用損失拡大なら将来的に年金給付金減額もあり得ると仄めかしている。アベノリスクもどの程度顕在化するのか今後は注意が必要か。


短期一辺倒

昨日の日経平均は前場安値から後場の高値まで軽く500円を超える急騰となったものの、本日は一転して1,000円近くの暴落を演じるなど先の16,000円大台割れ寸前までいった21日の暴落前後含めて一日のボラが500円を超える日が多くなってきた。

こんな背景からか先週末の日経紙・金融アイテムレビューにも「乱高下相場でリスク回避」として、投資家心理の振れ幅を示すVIを活用したETNやETFがリスクヘッジの一つの手段として個人投資家の関心を集めている旨が載っていたが、斯様に歴史的な相場の連高下を背景に日経VIの先月の出来高は過去二番目の水準に達したとも書いてあった

同様に乱高下に備える保険的な意味合いから最近ではオプション市場でもアウトオブザマネーの物色が依然として目立っているが、なるほどこちらも化け方が凄い。例えば2月限の145プットなどは1円から高値22円に、もう一寸上の150プットは3円から同55円に化けるなど軒並み半日で大化けを演じている。

昨日は日本郵政G等が配当利回りから長期投資が根付く切っ掛けになる期待感云々と書いたが、メインプレーヤーが短期一辺倒になり尻尾がイヌを振るような商状から抜け出せない限りまだまだボラは異常なままで、長期投資は更に避けられVIに一服まではまだしばらくこの手のオプションや関連ETN・ETF物色も下火にはならないか。


往って来い郵政G

週明けの日経平均は米株安や俄かな地政学リスク台頭で前場は大幅続落となっていたものの、あと円高一服から急速に切り返しを見せ急反発して17,000円大台回復して引けた。主力は万遍なく高かったが、そんな中ひっそりと年初来安値を更新していたものの一つに日本郵政株、かんぽ生命等があった。

この郵政グループに関しては先週の日経紙経済面にも「熱狂去り見えた弱点」と題して、昨年11月に鳴り物入りで上場を果たし個人を中心に人気を集めた日本郵政グループ3社が、日銀が決定したマイナス金利政策を背景に株価も往って来いになってきている旨が書いてあった。

中でも品薄感を背景に三社の中でも一際値を飛ばしたかんぽ生命の反動は激しく、高値からほぼ半値水準まで下落している。他も含め抽選組の水浸しは衝撃的だが、上場時には知名度に加え配当利回りから長期投資が根付く切っ掛けになるとの期待感もあった。追加株式売却への思惑の燻りも絡め、NTT株の学習効果が何所まで生かせるか注視しておきたい。


レセプト国内版

さて当欄では昨年11月にも一度触れていたレセプト債だが、先週はこれを発行したファンド3社と運営会社破綻に絡み証券取引等監視委員会が債券を販売したアーツ証券に行政処分を出すよう金融庁に勧告、これを受けて金融庁は同日に金商法違反の「虚偽告知」にあたるとして同証券の登録取り消しの行政処分を下し同証券は東京地裁に破産手続き開始申し立てとなった。

この「レセプト債」、ファンド資金で医療機関から診療報酬請求権を買い取り投資家には後にファンドに入る診療報酬を原資として償還・配当というカラクリだったものの、ファンド側は債券発行を始めた直後から自転車操業で出資金の流用が始まっていたといい、結局ファンドの破綻で約2470の法人・個人に発行された約227億円が償還不可となった。

記憶に新しいところで、このレセプトの即金屋的なカラクリを標榜し破綻したものでは米MRインターナショナルもあったが、証券会社を隠れ蓑にした挙句にパンクした地場証券会社といえば金融当局を無視して南ハイイールド・ボンドなる社債を売った上に預り金まで消えていた一昔前の南証券などもまた思い出される。

また、単純に顧客資産を横領し数年前に破綻した仕手筋御用達で有名だった地場証券会社もあったが、この手の会員は「ハコ」にされるケースがやはり多く顧客側も会員や扱い商品への審美眼が問われよう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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