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期待先行あれこれ

実質下期相場入りとなった本日の日経平均は、配当権利落ち分を埋めてしっかりという指摘も一部あったが総じて気迷いといった感じ。ただ個別ではなかなか明暗が分かれ目に付くものもあったが、中でも昨日鳴り物入りで新規上場したSNS向けソーシャルゲーム開発のKLabの一転してのストップ安が一際目立った。

SNS向けソーシャルゲームといえばネットベンチャー業界同様に市場でも今が最も旬なだけに、昨日の初値も公募価格の実に2.3倍と大化けしたものだが回転も早い。ところで、IPOモノ以外でこんな急伸から一転急落というパターンでまた本日目立っていたのはJT。完全民営化を巡る思惑で急伸し年初来高値更新となるも、事業法改正に関する懸念から一転急落とこの株にしては珍しい動きとなった。それともう一つ直近ではやはりKDDIだろうか?

ご存知先週木曜にはあの「iPhone5」発売報道で寄付こそ急騰し年初来高値更新したもののあと急落、本日まで僅か4日で今月の上昇をきれいに帳消しにしている。しかしソフトバンクの独占体系を脅かしたのも束の間、早くもその料金体系やらネットワーククオリティーを巡ってのネガティブ観測台頭という感じだが、牙城が崩されそうな当のソフトバンクも暴落、初日だけで時価総額が3,500億円以上も吹き飛び久し振りに両者時価総額の逆転現象が見られた。時価総額逆転については何度も触れてきたが、今後も業界の力関係の変化はまだまだありそうだ。


今年の中間期末

本日は9月中間期末の権利付き最終売買日、本来であれば今の時期期末意識で多少なりともドレッシングなどが入るのが通常であるが、週明けの昨日は約2年半ぶりの安値更新と今年の場合一寸事情が違う模様だ。先に野村HDと大和証券Gの株価逆転を書いたが、特にこの金融系が低調で主力が軒並み年初来安値更新となっていた。

金融の中でも証券系は市況悪化、また損保系などは近年自然災害が相次いでいることで証券並みの下げを強いられているが、全体の影響を総合して被るのは生保系だろうか。今のところ国内9社が保有する国内株式の含みの分岐点は約8,500円といわれているが、大手で唯一上場している第一生命などここ数日では2月の年初来高値から半値以下にまで崩落している。

一昔前までは主力の金融系など崩落商状を黙って拾って放置しておけば殆どは報われたものだが、昨今は銀行などを取り巻く環境も変わって逆に金融株は戻りをショートしておくだけでそこそこ効率が上がるいいヘッジ銘柄へと構図が変わっている。取り敢えず今日は高値引けし目先は配当落ち後をどう埋めてくるかも気になるが、金融系保有の国内株式含み分岐点以下が今迄通り中長期で報われる水準というのは今回も有効なのか注目しておきたい。


ポスト金

本日の日経紙には「原油ETF ここが大切」と題してこの原油を始めとしたETFについての解説が出ていた。この原油ETFだが本日は代表的な「WTI原油価格連動型上場投信」などが暴落し年初来安値を更新しているが、「原油価格が高値圏で推移するなかで、原油価格に連動するETFが注目を集めている」?と冒頭からワケの解らない日経紙の見出しは理解に苦しむ。

それはともかくとして、今やETFで旬なのはやはり「VIX」であろうか?直近まで逃避資金の拠り所として「金」も株式が急落するたびに買われてきたものだが、その金も100ドルを越す暴落でさすがに相当出遅れながらこうした心理系へ最後は矛先が向かってきた感もある。上記の原油ETFが年初来安値更新するのとは対照的にこちらは年初来高値更新、既にここ2ヶ月の間に2倍以上の暴騰と破竹の勢いである。

このVIXのETF、当欄では上場前の昨年11月に書いたことがあったが半信半疑で喰い付きが悪かったのか、つい最近まではオプション市場なんぞと比較するに今ひとつ反応が鈍かったものだが、考えてみればタイムディケイを気にしなが値があってないようなプレミアムを拾うより、枯れている底がほぼ一定且つ期限を気にせずに済むこんな商品の方こそ万人向きと思う。

また先にETNについても触れたが、先週の連休の狭間には「VIX短期先物指数連動」モノも東証に上場の運びとなっている。株式市場でセリングクライマックスを待って買いに出ようとしている向きは少なくないが、その決定的材料もまだ起こらずまた売り規制やら日銀の判で押したような機械的ETF買いに震災時のような直下型暴落はなかなか起きない。そんなモヤモヤ感があるうちは折に触れこの手に活路を見出す動きが続くか。


今年の食風景

さて相場の方は今ひとつ暗いままの感もあるが、東証は先週から情報提供スペース「アローズ」にある大型スクリーンの株価表示画面を全面画面に戻し漸く元の明るさが戻ったが、これは電力使用制限の前倒し解除を受け当初は10月だった全面表示を繰り上げたもの。

東証はこれで15%の節電義務水準を超える約25%の前年同期比電力使用量削減となった模様だが、東証に限らず今夏は節電義務から至るところでその風景が変わっていた。こんな世相の反映といえば、風に秋を感じる今日この頃になって改めて今夏は食の世界でも「冷たさ」の打ち出しに知恵を絞った商品が続出した感じがする。

これらザッと挙げても冷たいカレー、冷たいラーメン、冷たいパンにドーナツ、冷たいおでん、果てはカツ丼やたこ焼き、お好み焼きといった粉ものまで「冷やし」が登場する始末。しかしどうなのだろう?実際に試食はしていないが、動物性油脂が連想される食べ物は冷やしと聞いただけでどうしても不味そうというイメージが先に立って手が出ないものだ。

ところで思うに、これらの中でも冷たくなっても冷たいなりに美味しく食べられる物といえば世界の中でも日本食くらいではないだろうか?まだ世界中の料理を食べるに至らず今迄の経験からだが、事実多くの外国人は冷たくても美味しい日本のお弁当等を賞賛する声が圧倒的。そう考えると和食はなんとも計算し尽くされた完成形の食事だなとフト思った次第。


デルタ・ワン

連休前に入ってきた報のひとつにUBSロンドン事務所のETFとデルタ1トレーディングディレクターの一人が認められていない取引を行い、現在のところで約23億ドルの損失を出したことが明らかにされている。

この不正取引で顧客のポジションには影響が無いものの、つい先月年間20億スイスフラン(23億ドル)のコスト節減の為に3,500人を削減する計画を発表したばかりでちょうどこの金額が消える計算、これで第3・四半期に損失を計上する可能性があるともしておりなんともキツい。

この人物はもともとミドルに居たスタッフらしいが、それが幸いして?フロントの表舞台に出てからの伝票操作なんぞはお手の物だったのだろう。とはいえポジションの把握が曖昧で不正を見過ごしてしまった体質はやはり問題視せざるを得ない。これとは規模自体が全然違うものの、ポジション把握がナアナアの関係で遣り過ごしてきた結果消えていった小粒の会員を何社も見てきた。

しかし記憶に新しいところでトレーダーによる不正取引としては1995年の英ベアリングスと大和銀行ニューヨークの2件、翌年1996年の住友商事のMr5%事件、そして3年前の仏ソシエテジェネラルの事件等が挙げられるが、上記のようなことから時代が変わっても斯様に同様な事件が必ず出て来るのがデルタ・ワン絡みのセクション。損失もその金額の大小の問題ではなく、信頼そのものが失われるのが一番の痛手ということになるか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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