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ダボス会議

本年もスイスのリゾート地ダボスで行われていた世界経済フォーラム、所謂ダボス会議が昨日閉幕となったが今年はジョージソロス氏が「世界はドルを買い増すことには消極的」とドルの国際通貨時代の終焉をにおわす一幕や、SWF等も当然ながらその存在感を増し詳細には賛否両論あった模様だ。

まあ、昨今の増資支援は政府系ファンドという名の下に単に高利で預け直しした格好でオイルマネーの脅威を警戒するのは解らないわけでも無いが、その容認と弱体化との天秤は未だ続くだろう。

ところでこの会議、4万ドル近くの参加費を払ってビジネスジェットのチャーターで華麗に登場する向きも多く、ある程度のステージに居る倶楽部のような雰囲気が昔は個別株の煽りにも使われた経緯まであり一部非難されているが、近年は著名な女優やミュージシャン等セレブ系も登場する場面があり別な部分で幅広い人脈創りに一役買っているとか。


協調体制下での金相場

今週もまた荒れたマーケットであったがドラスチックな動きの株式もさることながら、TOCOMでも金などはストップ安の翌日ストップ高で返ってくる等こちらもNON大豆並みの動きを見せていた。

一連の流れで相対的に利益の出し易い立場というか已む無しの売りでこれを含むコモディティも売り物を浴びたが、ETFもこの間急減しているというからやはり従来とは毛色の違う参加者の存在をこの辺のところから逆に感じたりもする。

さてFRBの緊急利下げから一先ずは急反騰となった環境だが、株式も此処まで悪化すると以前「協調の重要性」として書いた事のある金融政策も学習効果?からか各国利下げモードに入る気運となり金にとっては益々好環境が整うという事になるが、先ずはFOMCあたりで当局の追加利下げがあるや否やまた協調路線も併せて注目される。


WRAP

米FRBの緊急利下げ等を受けて本日は取り敢えずの一服を見せた株式市場であるが、このところの急落から一定条件の下で元本が保証されるリスク軽減型の投資信託の元本保証外れが確定したものが20本以上に達したと日経紙に出ていた。

さて、比較的低リスクの投資信託といえばこれらに限定して運用するサービス「ファンドラップ口座」があるが、年明けには野村がこの最低購入価格を引き下げる検討に入ったとの報があった。

後発組は主流の最低購入価格の約半分に設定しての参入となっていたが、マル信やオプションと同様にステージこそ違うもののニーズを踏まえその速度は速くなってきているようにも思う。

これら含めラップ口座等はまだ日が浅く元々の概念から小口化も賛否両論あるが、本来あるべき機動的運用や手数料の観点から先々には商品の領域まで枝葉が伸びてくる動きとなるのだろうか。


飛び火の影響

まあどのマーケットもあまりパッとしないがとりわけ株式市場の崩落は、年初のエコノミストや識者予想を嘲笑うかのように早くも12,000円台に突入し酷い限りである。

今はサブプライム関連敗戦処理の材料で下げが加速している感があるが、米緊急景気対策への失望やら売買停止に陥ってなお「価格に影響を与える開示情報は無い」と言う中国銀行の思惑もあって新興国をも巻き込んだ株安連鎖は不気味に尽きる。

このあおりでインドのムンバイ証取もサーキットブレイカーが発動され、新興経済諸国の高成長持続を既定路線としている今迄のデカップリング論についてもまた賛否両論出そうだがこれらの不安感から疑問府が付き始めるとなると、欧州あたりも幅広くこの延長線上で見ておいた方が良いのかもしれない。


問題体質

年明けからインサイダー取引関係では宝印刷社員の物が発覚していたが、次に週末から賑わっているのがNHK社員らのインサイダー取引問題である。

またこれで受信料不払いの恰好な理由が提供されてしまった感もあるが、しかしこの報道局記者もうち二人が勤務時間中の僅か数十分足らずに自宅に戻って注文を発注していたというからそのフットワークのよさには感服するもののこの手のインサイダー取引に関しては未だ若葉マークであったか。

さて発覚してしまったからには課徴金が待っているが報道機関記者に課徴金納付命令が出るのは初めてとか、まあそれでも僅かな小銭が残るのだが情報の中に埋もれる者にとっては欲との闘い、広く見れば改革とやらの最中にこのレベルの不祥事が起きる事自体その体質が疑われよう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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