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次期ターゲット

さて度々世間で話題に上っていたFX取引の申告漏れ関係だが、各紙報道の通り今年6月までに個人投資家が指摘されたものは総額224億円に上ったらしい。

この辺については5月に「其れなりにターゲットを絞り込んだ背景があったようだ」と書いた事があったが急成長分野だけに真っ先に目が行くのは自然な成り行き、不穏な動きを察知し逸早く手を売った向き以外は泣く泣くの追徴税捻出の憂き目に遭う。

また一方で株式や投資信託等による所得申告漏れも昨年より増加していた模様だがFXに関してはやはり当局のハッキリとしない対応の中で税制面の整備が望まれるところ、現行のままなら取引所取引においても商品設計等再考の余地もあるのではないか。


セーフティーネット

大手紙でも既報の通りガリバー野村Hがサブプライムローン問題で1,456億円の損失計上と発表、本日の日経平均はこの問題再燃もあって金融セクター中心に幅広く売りが出て急反落となっていた。

この中シティーグループ、バンク・オブ・アメリカ、J.P.モルガンの米大手3行がサブプライム関連の支援基金を設立する事で基本合意と発表、これには財務省も仲介役として後押ししこの手ではあのLTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)破綻以来で、その額もこれを上回る事からその信用収縮再発防止には並々ならぬ力の入れようを感じる。

SIVファンド救済という形になるのには一部批判も出ている模様だが、それでも基金には公的資金の投入は無し、何処かのように農林系資金の肩代わりとして公的資金をジャブジャブ流し込むような事をしない点にはやはり違いを感じる。


メジャーバルク

本日はトウモロコシと一般大豆が納会を迎えたわけだが果たしての急騰納会、いやはや凄い動きであるがフレートが連日高値をつけている中でコストもばかにならないこうした素地が構築されショートも最後の最後まで苦戦を強いられた格好だ。

さて指標のバルチック指数はこうして連日高値を塗り替え続けているが先週には初めて10,000を超え史上最高値を更新、株式の方でもこれら背景に本日の業種別値上がり率で海運は二位、個別では大手の商船三井が上場来高値を更新したのを始めバルク船主体の乾汽船あたりも大手の強気レーティングから急騰しこれも上場来高値を更新している。

バルク船主体の企業ではこの辺をピークとする向きも居れば未だ伸びるとする向きも居て今後のレーティングもブレて来そうだが、今回の海運株相場も通常とは違い息の長いもので用船を絡めたファンド案件もあちこちで見られ新たなビジネスモデルを生み出している。


協調の重要性

周知の通り日銀は本日の金融政策決定会合で、現行の金融政策維持を賛成8・反対1の賛成多数で決定した。

これで2月に利上げしてから連続で9回になるが、フォーキャスト調査によれば利上げの時期については年内と年明けの半々に予測が分かれる結果となっており、今後重要日程が続く中で米の出方次第ではスタンバイしている日銀にフリーハンドを与えるとの見方は依然多い。

さて本日の株式市場はムーディーズが5年ぶりに日本国債の格付けを引き上げた事で後場から急伸となったが、日・米・欧と各々の金利政策思惑がある中、以前株式市場の暴落を引起した金融政策の相違を彷彿させると指摘する向きもあり、今後この辺の学習効果の行方も見守りたい。


デフレの残像

さて今月に入ってから日水が練り製品他値上げしたのを始めとして東洋水産がカップ麺を値上げ、昨日はエスビー食品がカレー等、山崎製パンはパン類を値上げと身近な存在が立て続けである。

この辺の事は6月に飲料系で触れた事があったが、依然として穀物等の商品は高騰を継続しやはり時勢からそうした流れは自然なところだろうか。

こうした企業としてもデフレの残像が残っている向きも多く賛否両論も一部にはあるようだが、そうした思考もこのご時世ではいよいよ終焉を迎えてゆく流れ。

しかし一寸周りを見てみれば東欧あたりの商品の値上げはそれこそデフレ慣れした日本人には驚きで、それを考えれば未だ未だジンワリ型の値上げ等かわいい方かもしれない。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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