3/21付でオアシス相場情報をリニューアル
岡地は、2017年3月21日(火)付で「オアシス」相場情報をリニューアル。リニューアル後のオアシスはJavaを使っていないため、Java更新作業は不要に。 それに伴い、チャートはどのブラウザでも利用可能に(タブレットやMacでもOK)
▼岡地:【オアシス】相場情報リニューアルについて

オアシス相場情報をリニューアル
岡地は、2017年3月21日(火)付で「オアシス」相場情報をリニューアル。リニューアル後のオアシスはJavaを使っていないため、Java更新作業は不要に。 それに伴い、チャートはどのブラウザでも利用可能に(タブレットやMacでもOK)
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オアシス相場情報をリニューアル
あの東日本大震災が発生してから先週末でまる6年を迎えた。復興庁によれば避難者は前年比減とはいえ12万3千人に上り、行方不明もいまだ2,553人もいるのが現実だ。例年この時期になると各所でイベントやら物販、募金まで様々な活動が盛んになるが、政府も復興財源など無駄の無いよう予算采配を願いたいところだ。
渦中の東電福島第一原発の廃炉作業に中心的な役割を果たしている東芝も延期した明日の決算発表でさえ流動的なほど綱渡りの状況、膨らみ続ける米WHの損失が支障とならぬかも懸念材料に浮上しているほか、風評被害にしてもいまだ福島産の野菜や和牛、果物に至るまで震災前水準に及ばず伸び悩む状態が続いている。
この辺に関しては星野リゾートの社長など福島県の県名変更の覚悟も已む無しとの意見まで出ているが、一方で多くの企業が被災した東北では経営者の新陳代謝や起業が活発になっている旨も日経特集記事で載っており、電子部品メーカーの向山製作所など私も別な部分で名を知っていただけにその中でも目に留まった。
この会社、本業の陰りを危機と捉え独自のクリーンルーム技術の応用で副業としてスイーツに乗り出し、その品は先月の当欄でも取り上げた「サロン・デュ・ショコラ」で好評を博し今や売上の5割を占める事業に成長している事で有名。遅々として進まぬ懸案が山積みな一方、斯様な新陳代謝の息吹きも着実に芽生えている。
さて、今週気になった新聞記事といえば週明けの日経紙夕刊一面で「新潟産コシヒカリ43年ぶり安値」と題して、消費減少や39年ぶりの豊作等でこれまで代表格であった新潟産コシヒカリが43年ぶり安値にまで落ち込んでいる旨の記事であった。
また競合するブランド米の増加も背景にあるようだが、確かに最近百貨店の食品売り場等を通る度に新ブランドの売り込みがやたらと多くなった気もする。ついこの間までお偉いさん方が上京しトップセールスしていた新品種の試験品が姿を消し、早くも別の新ブランドの販促に余念がない様を見るに飽食化を感じないわけでもない。
そういえば週明けの日経MJでもコメの格付けである食味ランキングにおいて最高評価に新顔が3県入り、中でも神奈川に至っては初出品で獲得するなど当事者も予想外の結果だった模様で、今年は結局のところ特Aが過去2番目の多さであった旨の記事もあった。
最近では高齢化だけでなく若年層も糖質ダイエット等の流行りから米も敬遠され冒頭の通り消費も落ち込んでいるが、特A獲得で起死回生を狙う向きは多い。ふるさと納税返礼品等も最近ではブランド米の品揃えが各所充実してきているが、その裏で冒頭のように代表格の牙城が崩され業務用不足の問題も出てきた模様で今後これらのバランスをどう取ってゆくかが課題となるか。
昨日のWBSでは「突然の社長交代劇 三越伊勢丹のカリスマに何が!?」として電撃引退した社長を巡る騒動が放映され、放映では当の社長や幹部らのコメントも度々出てきたが両者が統合したのが約10年ほど前、斯様に業界では近年合従連衡が進むなか一枚岩にはなれなかったというところだが三越の騒動再びという感もある。
三越の騒動といえばやはり三越の女帝といわれた愛人を囲い不当な利益供与をするなどやりたい放題の独裁政治を続けた挙句に解任された岡田社長の事件で有名だが、最近この事件を思い出させてくれたのは先の日曜日付けの日経紙一面・春秋で、38年前にヤマト運輸がこのワンマン社長のやり方に嫌気がさし三越の配送業務から撤退した旨の記事であった。
今、世間で話題になっている経済ニュースでは冒頭の三越トップの電撃辞任と共に昨日の日経紙一面を大きく飾ったヤマト運輸の報があったが、時を経てこの両者がまた違ったそれぞれの事情で大きなニュースになっている様は遠い所で何かしらの因果が感じられなくもない。
本日の日経平均は小幅ながら3営業日続落となったが、そんな中で寄与度の高いソフトバンクは中国華為技術製の大画面タブレット発売との発表で動意付く場面が見られた。ところで同社といえば借入金をテコに世界規模のM&Aを駆使した利益の上積みでROEを伸ばしている企業として注目されてきたが先週金曜の日経夕刊一面には「ROE3年ぶり上昇」の見出しが躍っていた。
昨年はタイトルにあるように上場企業のROEが8.3%と3年ぶりに上昇する事となったが、この8%台というのはこれまで機関投資家等が日本株に求める最多株主資本コストでこれの達成で9割超の投資家要求を満たすといわれてきた。丁度この水準をウロウロしていたのが約3年前であったからなるほど昨年の反発でまずまずといった感もある。
ROE等を基準に銘柄を構成しているJPX日経インデックス400も登場し専ら企業評価も自社株買いや増配等で不要資本を如何ほど減らすかの傾向になってきたが、とはいえ国際水準ではお世辞にも遜色ないレベルという状況でもなく今後もコーポレートガバナンス・コード等と併せ今後も如何ほど続伸出来るのかが注目される。
さて先週末の日経紙投資情報面には「野菜直売や婚礼IPO多彩に」と題して、事業内容でくくった昨年のIPO企業83社が18業種となり、業種数は07年以来9年ぶりの多さになった旨が書かれていた。今年は今月末までに10業種の28社が上場し年間ではその裾野が更に広がりそうとの観測も出ている。
リーマン・ショック後に見られたゲームやバイオ一辺倒の傾向から業種に幅が出てきた背景には東証の上場審査厳格化で収益の先行き見通しが難しいモノの上場が逡巡された事もあるようだが、確かに同紙総合面のインタビューにも載っていたジャスダック上場予定の「ほぼ日」なども変わり種の部類である。
他に昨年も本来であれば秋口のオークネットや、年末には自動運転技術開発のZMPがIPO予定であったように需給とは別に個人が食い付き易いユニーク企業が控えていたものだったが、これらの仕切り直しも含め投資選択肢増加が個人マネーのカンフル剤となってゆくのかどうか今年のIPOも目が離せない。
さて、今月から日経紙「私の履歴書」は美術コレクターのジョー・プライス氏となった。同氏といえばこれはもういわずもがな日本絵画の世界有数のコレクターだが、特に伊藤若冲などプラスコレクションとしてこれまでも数多くの作品を特別展等で提供してきた経緯がある。
伊藤若冲といえば私も個人的に好きな画家という事で当欄でも9年前から何度か取り上げて来たが、TVやメディアが散々煽った影響もあって昨年の「生誕300年記念 若冲展」は最大5時間以上の入館待ちの行列が出来て総入場者や1日あたり入場者も過去最高となるなど異常な動員を記録した経緯がある。
同氏の若冲との出逢いはニューヨークの古美術店で見た「葡萄図」とあるが、若冲は生前に「千載具眼の徒を俟つ」として誰も理解出来なかった細か過ぎる拘りがある自分の絵を一千年後に理解してくれる人が現われるのを待つと語ったそうだが、遙かニューヨークで一つの掛け軸に惹かれた審美眼を頼りに逆輸入的に世に知らしめた功績は大きく、そんな人物の背景が1ヵ月読めるのが楽しみである。
当欄では昨年の12月に一度触れているが、先週から毎月末金曜日の仕事を午後3時をメドに切り上げ、消費喚起や働き方改革を促す官民一体のイベント「プレミアムフライデー」が始まっており、近所でも百貨店などこれに因んだ催し物が開催されている光景などを目にした。
此のイベントを商機と捉え旅行やホテル業界も様々な商品を投入、サービス、小売りも特別イベントを開くなどの動きが見られ消費取り込みに余念がなかったようだが、事前調査では歓迎はするものの特に対策は考えていないとする企業が約45%との一部報道も見掛けられ、果たして如何ほどの企業がこれを実施出来たのであろうか?
経済効果は一回で1200億円との試算も某シンクタンクから出ているようだが、月イチ2時間ほどの時短とはいえ実施するのが難しい企業が数多あるのが現状。次回のプレミアムフライデーは3月31日、こんな年度末にはたして如何ほどの企業が仕事を3時に切り上げる事が可能なのか見ものだが、今後もこの動向を追ってみたいところ。
昨日の日経紙夕刊一面には「英独取引所 統合に暗雲」と題して、一昨日に英ロンドン証券取引所(LSE)グループがドイツ証券取引所との経営統合に関して規制当局である欧州委員会の承認を得られない見通しになったと発表した旨が記事になっていた。
ロンドン証券取引所に絡む案件ではまたかといった感じだが、それもそのはずLSEといえば今から約10年前に米ナスダックがTOBを試みたものの株主の圧倒的多数が応じず失敗し、その数年後に今度はカナダのTMXグループが2月に対等合併案を発表したものの、プロクシー投票結果が株主の三分の二の賛成票を得られなかった事でこれまた合併合意が撤回になった経緯がある。
このLSEグループとドイツ証券取引所の経営統合に向けた動きについては当欄でもちょうど昨年の今頃に「再編機運と壁」と題して取り上げた事があり、その時も上記のようにTMXの数回の破談案件ならずドイツ証券取引所もユーロネクストとの統合話が白紙になった旨を書き規制当局の壁含め国境を越えた合併は一筋縄ではいかないとも書いたが、いつの日かLSEも縁談が現実になる日が来るのか否か今後の動向を見守りたい。
さて、先週はFOMC議事録要旨公表後にドルが主軸通貨に対して下落し金が時間外取引で上昇する場面があったが、先週末の日経紙マーケット面にも「金買い、欧州選挙を意識」と題し、春先からのオランダ総選挙や仏大統領選など欧州選挙で金の国際価格が上昇基調を強める可能性が出てきた旨が書かれていた。
この辺は勿論のこと、昨年のブレグジットやトランプ大統領候補当選等の大衆迎合気運の台頭による予測不能のリスク回避の動きの長期化が背景にある裏返しだが、CFTCの発表ではニューヨーク市場の投機筋の金先物買い越し幅は年明けから今月はじめ迄に約20%増加、長期保有が前提のETF等も代表格のSPDRゴールドシェアが1月末で約799トンだったものが先週段階では841トン強になったという。
ところでSPDRゴールドシェアといえばもう一つ先にイスラム法に適合するか否か曖昧だったETFが、WGCの活動も下地となり助言会社の権威から最近お墨付きを貰った旨も報じられており、この認定でこれまで二の足を踏む姿勢から追い風に変わりイスラム圏からの投資も活発になる事も予想されこの辺と併せて今後の推移にも注目しておきたい。
さて、一昨日の日経紙夕刊には「投信保有7年ぶり長さ」と題して、個人投資家が運用実績を吟味して選ぶ傾向が浸透したほか投信を長く保有する傾向になった旨が載っていたが、投信で思い出したのがちょうど一週間前にたまたま見かけたここ数年人気を誇っているひふみ投信を取り上げたカンブリア宮殿であった。
冒頭から3年間で500万投資した資金が約300万プラスに!100万円が4年で2倍!と景気のいい話が続きそれを販売した高木証券の外務員もすごいですよねと成績自慢満載で、投資の儲けで海外旅行をしているという外国人観光客も織り交ぜタイトルからしていかにも一般が食い付き易そうな構成に仕上がっていた。
翌日に同投信の購入者が殺到したどうか知る由もないが、番組中で取り上げた銘柄群は果たしてというか明らかに群がり具合が顕著であった。放映直後のPTSが既に反応していたのはさておき、例えば第三位の大株主に名を連ねるまで保有を進めたというマザーズ市場のWASHハウスなど翌日の寄りが6,700円だったものが本日は年初来高値更新で9,010円の高値まであり僅か5営業日で3割以上も急騰している。
他にもニイタカや朝日印刷は放映日翌日に揃って年初来高値を更新、更に番組最後に「投資は自己責任で」とコンプラ対応バッチリのスーパーと共に投資セミナー最後に見られるお約束のような大ブレイク寸前企業は?との問いに答えた薬王堂が、放映翌日には出来高が前日の約10倍に膨らみ連日の続伸で本日も年初来高値を更新、大義名分は長期資産形成の投信特集だろうがそんな番組も短期筋のイナゴのエサとなる様は今のマーケットを或る意味如実に表していると言えるか。
本日も送られてきたDM類の処分をしている際に伊ブランドのファミリーセールなど紛れていたが、今週あたまの未来世紀ジパングで「揺れるイタリアの真実・・・高級ブランドの裏側」と題し、各所でメード・イン・イタリーの危機が忍び寄ってきている旨が放映されていたのを思い出した。
昨年の夏頃にも当欄では、イタリアのハイブランドバッグが劣悪環境下と安い賃金でほとんど中国人が作成したものが、メード・イン・イタリーと銘打って売られている旨を書いた事があったが、今回も冒頭で靴産業界幹部が一部の高級ブランド以外は安い賃金で中国人に作らせそれを高い値段で売っている旨を話していた。
今回は食材でも加工物については加工した国を表示する事が認められている事から、中国産トマトを輸入しイタリア国内で加工しメード・イン・イタリーを堂々と銘打つ事例など垣根を越えた其れが問われる事態にも触れ、長い歴史をかけ大事にしてきたブランドや食文化に大国から人、モノなどが大量に流れ込んでいる様を報じていた。
確か昨年も伊ブランドの闇を報じていたのもこれも同じ番組の特集ではなかったかと記憶しているがそれは兎も角も、一頃の爆買いも沈静化し中国人が作ったメード・イン・イタリーをこれまた中国人が買い漁る姿もあまり見かけなくなったが、ハイブランドから食材までもういちど背景を正確に視る眼を持つ必要があるか。