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食文化カオス時代

さてランチタイム時に知人と話していて自ずと食の話になったのだが、やはり今は低価格飲食店の話題が囂しい。ちょうど先週末の日経MJには話題の「俺の〜」シリーズの飲食店が近々店舗数を現在の約3倍に増やし本格的な料理人が調理する料理を売り物に集客力を高める旨が載っていたし、この辺はTVでもまた先週の「ガイヤの夜明け」で放映されていた。

新業態も加え、「俺のイタリアン」はミラノ、「俺のフレンチ」はパリとお家芸の本拠地へと進出も狙うというが、今や一部上場にまで昇格した「ひらまつ」に見られるように日本人勢はミシュランで次々と星を獲得しているだけにこうした部分とは別な意味で活躍する事になるのかどうか非常に興味深いところである。

また放映ではこの春にも割烹というジャンルにも進出する旨もあったが、やはり板長は他店同様に一流料亭からの引き抜き組、原価率と回転率で勝負という分野でもここまでの形態は今までなかっただけに見ものだ。日本の食といえば日本食やその関連グッズ等世界でブームになりつつあり、直近では名店料理人らが次代に文化継承する為に「学会」も発足されている。其々のジャンルで其々の方向性、食文化も宛らカオスのようになってきた昨今である。


香港に第三データセンターを開設

ドットコモディティ、及び100%子会社であるマーケット・システムズは、第三番目のデータセンターを香港に開設し、2013年2月4日(月)より運用を開始。これにより、グローバルにビジネスを展開しているアジア地域のブローカーや金融機関のユーザーは、同社に接続することで、エンドユーザへ東京工業品取引所(TOCOM)をはじめ、CMEグループ、ICEヨーロッパ、ICEアメリカ、SGX等への高速で快適な取引環境を提供することが可能に。

▼ドットコモディティ、香港に第三データセンターを開設


ドットコモディティは、2010年にアジアに重点を置いた海外展開を開始し、2012年より、香港のお客様に当社が独自に開発した多言語(日本語・英語・中国語)の取引ツールをはじめ、日本および海外市場への取次ぎ、清算サービスなどの提供を開始いたしました。この度、香港に第三データセンターを開設した背景としては、香港が中国本土のみならずアジア各国へのゲートウェイであり、また、世界の重要な金融センターとして位置づけられていることがあげられます。あわせて、日本国外にデータセンターを構築することにより、地震など不測事態発生時でも支障なく事業を継続できるバックアップ体制の強化を実現いたします。

代表取締役社長の舟田仁は、「当社の強みの一つは、お客様の注文をつなぐためのシステムとブローカレッジをパッケージにして、迅速、かつ安価に提供できる点です。このたび、香港にデータセンターを開設したことを機に、アジア地域のブローカーや金融機関のお客様に対して、システムを切り口とした営業活動を強化します。2013年、ドットコモディティは、アジアを中心としたグローバルなビジネス展開をさらに加速してまいります」と述べています。

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促進と環境整備

週明けの日経紙特集には「ニッポン金融力会議」として、第2回トップシンポジウムの様子が載っており投資を促す環境整備の重要性が課題となっている旨が謳ってあった。昨年は前政権下でショートやセルボラが天下だったものだが、年末からはアベノミクスが好感され一般にも取り易くなってきた市場に変貌しているのは周知の通り。

そんな折だけにこうしたシンポも虚しい掛け声に感じられなくなってきたが、環境整備といえば先週発表された2013年度の与党税制改正大綱ではデリバティブ取引と現物株式の損益通算が検討事項に盛り込まれていた。

デリバティブといえば商品先物は当然その範疇だが、TOCOMは日本取引所グループとの合流について予てより証券と取引する口座が一元化できるよう損益通算を条件の一つにしていた経緯からこの辺は歓迎の模様だが、実際の合流については慎重論が底流にあり今後の展開については先ずはポスト替以降に具体論という形か。

証券優遇税制については一寸燻るものがあるもののFX税制一本化となり、直近では損益通算対象を公社債等債券にも広げる方針と徐々にではあるが環境も変化しつつある。冷や水を浴びせるような後退よりは遥かにましだが投資の啓蒙・促進には或る程度暫定でもドラスティックな措置の必要性を感じる。


東工取・東穀取の統合関連情報まとめ

2013年2月12日(火)付けで東京工業品取引所と東京穀物商品取引所が統合し「東京商品取引所」なります。そちらに関連する関係各所のニュースをまとめておきます。


会社名等日付内容
経産・農水省01/18東工取における農産物・砂糖市場の開設及び名称変更を認可しました
東京工業品取引所01/18農産物・砂糖市場(一般大豆、小豆、とうもろこし、粗糖)の取引要綱
東京工業品取引所01/22農産物・砂糖市場の各商品の標準品及び受渡供用品の格差等について
東京工業品取引所01/24農産物・砂糖市場の受渡場所について
ドットコモディティ01/24東京工業品取引所と東京穀物商品取引所の統合について

商品先物ネット取引徹底比較からランキングまで


時世と解釈

さて昨日の日経紙財務面では「ダンスが追い風」として、セントラルスポーツの2012年4-12月期の連結営業利益が前年同期比4割増となった模様との記事が出ていた。これを受けてか株価は本日も年初来高値更新となっているが、新学習指導要領に基づき昨年から中学校でダンスが体育必修科目となった事がダンススクールの会員数を想定より増やしている模様。

さて、そんな社会的地位位?を固めつつあるダンスであるが、同じダンスでも裏の方では昨日ちょっと取り上げたジュリアナから派生したクラブのようなところの規制は風営法を持ち出され昨年あたりから西麻布や六本木界隈の名店摘発などに見られるように締め付けが加速している。

風営法によればダンスは、享楽的雰囲気が過度にわたる可能性があり善良な風俗を害する恐れがあるものらしい。額面通りに受け取れば学習指導要領も再考しなければならないが、こんな埃を被った法を盾に大箱の摘発が相次ぐ背景には何かこう別の意図が隠れているのではないかと勘繰ってしまう。

そもそも風営法が出来たのも数十年以上も前の話、時代と共にこれらも変わっていって然るべしだろうが、これこそちょうど一週間前に「一括り論拠を裁く」として書いたこれまた根拠希薄な例で、ましてや上記の通り単に別件で本当の狙いの為の大義名分に利用されているだけだったら、それこそ関係各所等いい迷惑というものだろうか。


ジュリ扇

本日の日経紙「春秋」では、消費者物価指数上昇率のところで「ジュリアナ東京」オープン時のことが引用されていたが、思わず懐かしい名前に目が行ってしまった。ここにも同店がオープンしたのはバブル崩壊後と書いてあるが、当欄でも以前に「JULIANA時代は既に一般でバブルと言われたものははや終演を迎えていたのが事実と思う。」と書いた事があるのを思い出した。

正確にはバブル期といえばこの近所であれば「ゴールド」や「MZA有明」あたりが全盛を極めていた頃だろうか?この頃はまだ「鶴丸」も元気があり、CAが仲間と息抜きでハメを外す姿がVIPルームなんぞで彼方此方見ることが出来たものだが、斯様に当時の光景が浮かんできて懐かしい。

ちょっと前だが、久しぶりに札の辻を通る機会がありこの界隈を徘徊したが、僅かに輪郭らしきものを残す看板跡と対照的に無機質なオフィスビルが聳えており、バブルを知らない世代も多くなってきたなかでそれらは粛々と時の変化を刻む佇まいを見せていた。


セカンダリー上場

本日の日経平均は金融緩和発表後に乱調となり小幅続落に終わったが、このところの高下では日経平均への高寄与度銘柄も同様にボラタイルな展開が目立ち裁定中心の値幅構成という一部も垣間見られる。ところでこの高寄与度の中でもダントツの寄与度を誇るのはファーストリテイリングだが、同社が年内にも香港市場への上場を計画との報が伝えられている。

香港市場に上場している日本企業といえば一昨年のSBIHD、そして昨年当欄でも取り上げたパチンコ業界のダイナムが記憶に新しい。前者の場合は東証で既に存在していることで当然ながらセカンダリー上場だが後者の場合はプライマリー上場、香港はセカンダリーの場合預託証券形式となる。

こうした形式の場合低リクイディティーがネックになる懸念もあり、寄与度も高いだけに同時上場となった後の影響度等はどうなのだろうかというのも気になるが、何れにせよダイナムの上場でより一層関心が向かう事になったのも事実。市場から一旦消えていったMBO組も関心を示しているところがあると聞くが今後の動向に注目である。


輝き戻るか

週明けの本日は一服となった貴金属だが、国内は円安効果がやはり大きくTOCOMの金先現は先週に上場来の高値を更新している。他もプラチナのそれが約1年9ヶ月ぶりの高値、銀も約11ヶ月ぶりと全面高となっていたが、この貴金属といえば同じく先週にはプラチナの国際価格が約10ヶ月ぶりに金を上回る事となった。

この辺はもちろん国内も約9ヶ月ぶりに逆転現象が解消されることとなったワケだが、アノマリーに賭けて逆転直後に裁定組んだ向きは今回はけっこう苦戦が長引いた様子であったが漸くというか状況が多少改善しヤレヤレということになるか。

ここまでプラチナが回復したのは英アングロアメリカンの新CEO決定の報で鉱山閉鎖の思惑が出た事もあるが、やはり世界的な株価回復と自動車産業復活期待に因るところも大きいだろうか。そういった事を考慮すると、トヨタなどリーマンショック後の戻り高値を早々と更新しているなかコモディティの感応度はなんとも鈍かった感がある。

先物も年が明けて漸くこうした現象となったが、ETF等も株価が政権交代を好感しいちはやく8,000円台から10,000円の大台に乗せてくる過程でもプラチナ系のそれはその半分以下の上昇率にとどまっていたものだ。まあそういったタイムラグがあるからこそ裁定機会もあるといえるが、こうしたタイムラグというかプライヤーに懐疑心が植え付けられたのも前政権罪過の一つともいえるか。


一括り論拠を裁く

本日の日経平均は引けこそ小反発であったが、日中はやはりボラタイルな動きであった。乱高下といえば新興市場などは大化け銘柄がここ数ヶ月で相次ぎ、今や1日の変動幅が1ヶ月ほど前の元々の株価くらい動くのもザラで、先週からストップ高の連発を続けようやく本日は一転してのストップ安で5万円安と一服したケンコーコムなども1か月前の株価は4万円台であったからそのパターンか。

ところでこの株、ご存知ネットでの医薬品通販を手がける企業だが、3年半に及ぶ厚生省との戦いに終止符が打たれ再度医薬品のネット通販が再開されることになったものが連日囃されていた格好。まさにこれで国が負けた格好になったワケだが、これだけネットが発達し関連ビジネスが多様化した時代、規制の看板を持ち出すにも潮流の動きをくまなく理解した上で対処しないとお上も予想外?の結果が待っているということだろうか。

ところで余談だが、国が敗訴となった事例の一つにメイプルソープの写真集が猥褻に当たるか否かで税関と争った件があったのを思い出す。以前に知人のデザイナーの女性から写真集をプレゼントしてもらって以来私もファンだっただけに興味深く見守ったものだが、意外?にも芸術性が考慮されたのを機に最高裁への見方が一変したものだ。根拠希薄なものに対しては今後も公正な裁きが続く事を期待したい。


歌会始の儀

本日は新春恒例の「歌会始の儀」が皇居・宮殿「松の間」にて開かれた。ちょうど一年前にもお題であった「岸」に触れ、この歌会始めが妙な神通力を持つ株式市場について書いたことがあったが、当時物色の柱となった橋梁系は昨日の首都高速道路有識者委員会の発表から奇しくも一年後の本日も尚物色されていたのが印象的であった。

もっとも一年もこのテーマが蒸し返し物色されるほどであるからそれ自体中期的に問題視されていたのは明白なところだが、今年のお題は「立」。今年も「辰巳天井」ということで兜町連中は相場が立つなどと験を担いでいたものだが、これまでのところでもこの歌会が意識されるにつれ好調なパフォーマンスを誇っているのが幾つか散見された。

以前にも書いたように「家」の大和ハウス、「水」のウォーターフロント大相場などが作られ、一昨年の「葉」からJTが安定的に値を上げてきているなどこのお題はなかなか侮れない。といったところで来年のお題は「静」。鬼が笑うのをよそに一年先取りするのが兜町界隈、早くも関連銘柄には仕込みが進行しているとの噂もあるがさてそのパフォーマンスは如何に。


絶好のタイミング

本日は経済財政相発言による円安一服から日経平均こそ後場は多少ダレたものの、相変わらず個別の回転が凄まじい。大型ならまだしも中、小型なんぞで一寸仕手化したものなどは数回転でそれこそ発行済株式をこなしてしまうケースが多数散見され個人含めたデイトレーダーの存在感が浮き彫りになる。

そういえば先週末の日経紙にはマル信の取引が急増している旨が出ており、大手ネット系7社の今月の1日平均(4〜9日)売買代金は先月平均の約2倍になったという。周知の通り規制緩和で証券取引所が受け渡し前の証拠金使い回しが可能になり、マル信利用が急増したという構図だが昨年後半からの金融緩和期待の好材料出現もあって絶好のタイミングに乗ったという感じか。

売買代金も不振を極めていた頃は商取のプロップのように狭いパイでの食い合いが多かったが、こんな甘い香りに釣られて新参者が急増すればリクイディティに大いに貢献することになり腕に覚えのある向きにはまた一段と取り易い環境になるというものだ。

ところで取ったら取ったで収めなければならないものだが、政府は個人が投資から得た配当や譲渡損益を通算して課税する仕組みを拡充、損益通算対象を公社債等債券にも広げる方針を固めた。上記の件も含め個人の眠っている資金が動き出すように税制面からも環境を整えるという事だが、それこそ先ず配当・売買益課税軽減措置は恒常化し最終はやはり全ての損益通算体制ということになろうか。


卓上論者でも当たる年?

さて、本日の日経平均も政府・日銀の連携強化による強力な金融緩和策への期待から続伸しての引けとなった。一昨日の日経紙にも株価見通し上げ相次ぐと出ていたが、こうなると上がってきたから上方修正、上方修正されたから上がるのスパイラル現象となり楽観ムードが蔓延してくる。

見通しといえば日経恒例の「経営者に聞く今年の見通し」は、昨年の大納会を年初来高値で締めた株式の急騰によって判で押したような年末高という大半の回答が当たってしまったという珍事?となった。

こんなまぐれ当たりから今年の見通しもどれだけ風呂敷が広げられるのかと思っていたのだが、意外にも年明けの日経紙のそれは大手証券など恒例の年初安・年末高という数年間続いてきた「お約束相場観」が今年は一寸違っていたのが印象的。有望銘柄にしてもアベノミクスにおけるその経済人脈から、昨年まではキャピタルゲインという観点からは相手にもされなかった重厚長大銘柄等これまたどの程度をもって有望というのかどうかだが当たってしまう?かもしれないなと。

ともあれこうした機運で長年眠っていた資金や口座が喚起され血の巡りが良くなるのは悪いことではない。劣悪環境下での企業努力から強靭な体力を構築しリバウンドでも経済も回るようになれば、あれだけ散々云われていたリーマンショックやら欧州危機まで必要悪だったとの論が出てくるから面白い物だ。