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昨年の成績表

さて年明け実質的に本格始動した今週も終ろうとしているが、年末の日経紙にて1年前に個人に身近な代表的金融商品を投資に回した場合の損益計算が出ていた。

トップは新興国を絡めたETFとなっていたが第二位には一昨年と同じく金がランクイン、もっとも地金なのでフューチャーやワラントで回せば断トツでトップという計算になるが折りしも金は今週に875ドルをクリアし史上最高値を更新、ここから大台超えのディープアウトのコールが賑わっているというから今後も未だ未だ波乱の展開だろう。

こうしたボラタイルな面はあっても商品に関しては年初に「〜時世の流れでコモディティーも金融市場の一部としての性格を益々強めている傾向〜」と書いたように近年多彩な投資家層とそれに伴うマーケットも整備されつつあり、昨今の急騰も以前の狂騒投信のようなチキンレースとはある部分全く異なる物という事は間違いなくこの辺は見誤らないようにしたいもの。


後始末もセルフサービス

基礎年金番号に統合されていない所謂「宙に浮いた年金記録」5,000万件について、年金の需給漏れを解消する為に政府が打ち出したよく解らない?「ねんきん特別便」であるが、昨日の社会保険庁の纏めでは反応がわずか5%であったと大手紙の報道にあった。

社保庁では自発的に手続きをしてくれると想定してたらしいがそもそも役所の不始末処理を一般に押し付けるのもどうかと思うし、だいたいその中身にしても不親切甚だしいとの意見も。

まあ、ここでも無駄な税金を大量に消費する事になるわけだろうが、加えて上記のように問題が解けたら採点してあげるから自分で社会保険事務所まで持ってきなさいよ的な横柄さでは5%の反応も妥当なところだろうか。


スタグフレーションの再来?

本日石油関係は安かったものの他の主力商品は早速の切り返しとボラタイルな動きは引続き健在、一方の株式市場は5日ぶりに反発したとはいえ申し訳程度と病み上がり?で冴えない。

今年は「子」、相場界では「子は繁栄」ともいうが日本の景気回復の流れは果たして持続してゆくか否か、昨年を振り返れば労働分配率やらその他からもこの景気回復を実際に享受出来ている向きは一般にはとても多いとは言えないのが事実で規制強化は更に障害となって来る。

何度も触れてきたように商品高騰から生活必需品の値上げは続き勿論の事今年もこれは避けて通れないが、上記の通り労働分配率の問題に加えて末端消費に陰りが出て来ると自律成長にも暗雲漂う。

昨年末にグリーンスパン前FRB議長は米経済についてスタグフレーションの初期兆候を示しているとの見解を示したが、日本も70年代後半の再来があるか否か危機感が一部出て来ても不思議ではない。


変革の足並み

皆様、新年明けましておめでとうございます。本年の当欄は本日よりスタートとなります。

さて周知の通り年末年始の海外では各商品が引続き高騰し、株式市場は大発会としては戦後最大の急落を演じる等波乱の幕開けとなった。業界では既報の通り東工取が本日から取引時間の2時間延長がスタート、お馴染みの年頭所感では他も様々な計画を打ち出して来ているようだが変革の足並みが揃うか否か、そもそも元々の構造が特異であったが故にその行方が非常に注目される年になろう。何れにしても時世の流れでコモディティーも金融市場の一部としての性格を益々強めている傾向にあり、この面では共通のパラダイムシフトが必須といえようか。


本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。


焦眉の急

さて早いものでもう明日は大納会であるが、本日は日本証券業協会がジャスダック証券取引所の再編問題について大阪証券取引所と統合させる方向で最終調整する意向を示している。

東証が蹴ってなお単独存続に固執していたジャスダックだったが、昨今の新興市場の低迷著しく乱立する同取引所の再編論議と活性化は焦眉の急を告げる問題であっただけに流れには逆らえない方向か。

一方で商品取引所であるが、東工取は来年7日から取引時間延長、東穀取も一部ザラバ化等々各々のカラーを打ち出しているがユーザーサイドとの絡み、また取引所に合せた会員の投資にしても先を見ると躊躇する部分がある一方で、対応しなければ自然と篩い落としのコースと何れも厳しい選択に迫られている。

構図的には斯様にリスキーで歪な感は否めないが、昨年大納会でコメントしたような所謂内輪の合従連衡から垣根を越えたものにいよいよ来年はなって来るのかその政策に注目してゆきたい。


皆様、一年間の御愛読まことにありがとうございました。
どなた様も良いお年を御迎えください。


広告塔

本日目に付いた件では元小学校長がFX取引で1億700万円を脱税し大阪国税局に告発されていた事件、これに見られるように今年目立ったニュースの中にFX関連の申告漏れの頻度が非常に高くなったがより身近になって来ただけにまだまだこうした件は表面化しよう。

身近のなモノと感じさせる啓蒙効果があったのは今迄何回も書いたが他でもないこうした報道に因るところが大きく、その人物はキモノトレーダーと揶揄された主婦やこうした元経論、元手にしても今回は220万円というから金商法で広告の謳い文句に神経を尖らせるのも馬鹿らしくなってこようというもの。

ちなみにそんな時勢を反映してか楽天リサーチによれば、今年夏のボーナスと比較して投資金額が多くなる向きの金融商品ではFX取引が第一位に輝いている。


1/4からの東穀取一部ザラバ化に対する各社対応等まとめ

平成20年1月4日より東京穀物商品取引所のアラビカコーヒー生豆、ロブスタコーヒー生豆、粗糖の3商品がザラバ取引に移行することが正式決定しています。現時点での各社の対応状況などについて以下まとめておきます。

▼コーヒー・粗糖のザラバ取引の開始について=東穀取
▼東京穀物商品取引所「ザラバ取引」(PDF)
▼東穀ザラバと東工ザラバの主な相違点=SBIフューチャーズ(PDF)
▼ザラバ取引開始日以降の立会時等について(PDF)


▼取引会社名▼掲載日▼リリース関係
大起産業12/3ザラバ取引開始に関して、対応については当面見合せ(年末強制決済)
カネツ商事12/12新春からの主要な変更点について(PDF)、対応予定
SBIフューチャーズ12/17コーヒー・粗糖がザラバに移行、対応予定
ハーベストF12/17東穀取の売買仕法変更について、対応予定
タイコム証券12/19ザラバ開始について(PDF)、対応無し(3商品の取扱停止)
三菱商事F証券12/191月からの諸制度の変更について、対応予定
北辰物産12/20ザラバ取引移行銘柄のお知らせ、対応予定
岡地12/20東穀取一部銘柄ザラバ化について、対応予定
東京コムウェル12/202008年からの主な変更点について、対応予定
かざかコモディティ12/20東穀取ザラバ取引開始について(PDF)、対応予定
オリエント貿易12/20東穀取・東工取の商品における変更事項
オクトキュービック12/20コーヒー・粗糖ザラバ取引移行のお知らせ(PDF)、対応予定
ドットコモディティ12/21東穀取上場3銘柄ザラバ取引について、対応予定
IDO証券12/25東穀ザラバ移行・東工立会時間延長について、対応予定
フジフューチャーズ12/25東穀取一部銘柄ザラバ取引移行について、対応予定
エイチ・エス証券12/25東穀・東工の取引に関する変更(PDF)、対応予定(アラビカ)
オムニコ12/25立会い時間延長及び取引仕法の変更、対応予定
インヴァスト証券12/26東穀取一部銘柄ザラバ取引移行について、対応予定
スターアセット証券12/27東穀・東工取の取引に関する変更について、対応予定

1/7からの東工取引時間延長に対する各社お知らせ等まとめ

東京工業品取引所の取引時間は、現在前場が9:00-11:00まで、及び後場が12:30-15:30までとなっていますが、平成20年1月7日の立会いから、後場の立会終了時刻が現行の15:30から17:30まで2時間延長することが決定しています。それに伴う各社のお知らせなどについて以下まとめておきます。

▼取引時間の延長に係る諸規程の変更について=東工取


▼取引会社名▼掲載日▼お知らせ関係
カネツ商事12/12新春からの主要な変更点について(PDF)
タイコム証券12/19東工取の取引時間延長についてのお知らせ(PDF)
三菱商事F証券12/191月からの諸制度の変更について
オリエント貿易12/20東穀取・東工取の商品における変更事項
インヴァスト証券12/20東工取における取引時間延長のお知らせ
北辰物産12/20ザラバ取引移行銘柄及び立会時刻延長のお知らせ
岡地12/20東工取取引時間延長について
東京コムウェル12/202008年からの主な変更点について
かざかコモディティ12/20東工取取引時間延長について(PDF)
オクトキュービック12/20東工取・立会時間2時間延長のお知らせ(PDF)
ドットコモディティ12/21東工取の立会時間延長について
大起産業12/21東工取取引時間延長に関して
IDO証券12/25東穀ザラバ移行・東工立会時間延長について
フジフューチャーズ12/25東工取取引時間延長について
エイチ・エス証券12/25東穀・東工の取引に関する変更(PDF)
オムニコ12/25立会い時間延長及び取引仕法の変更について
ユナイテッドW証券12/26東工取取引時間の変更について
スターアセット証券12/27東穀・東工取の取引に関する変更について

利益相反?

サブプライムローンの余波で大手金融機関が相次いで巨額の損失を強いられ、直近ではシンガポール系SWFから米メリルリンチが出資を受け入れる等発表している中で先週発表されたG・Sの9〜11月期決算はすこぶる好調で、通期では営業収益と当期利益が何れも過去最高を記録している。

それもその筈、サブプライムローン絡みの資産担保証券のショートで軽く4,000億円以上の利益を上げたのだから一人勝ちで笑いが止まらないだろうが、これを反映してか同業数社の経営トップがボーナスを返上する中で同社CEOのボーナスは総額80億円近くになるとこちらもサプライズ。

しかし一方では同関連証券の販売をせっせと続け、顧客といえば可也の損失を被っているわけだから利益相反の観点からはどうなのだろう?こうしたケースを見ていると以前の日債銀他案件売却の際のアドバイザリーの一件もにわかに思い出される。


クリスマス一色

本日は日比谷公園にて明日から点燈される巨大なクリスマスツリーの内覧会があった模様で近辺は盛り上がっていたようだが、都内で他にツリーといえば表参道ヒルズもクリスタルのツリーあり、また東京タワーも然りと連休前になって嫌でもそうした雰囲気が出てくるというものだ。

何れもツリーだけに25日までという感じだろうが、久し振りに車で松屋の前を通ったらこちらはビルがルイ・ヴィトンになっており、これまた25日くらいまで電飾が施される模様とか。

ところでこの松屋、いつだったか銀座に老舗を構える旦那がセレクトした品を集めた企画展をやっていたが、再編の思惑が出る中で決算時に自主独立を宣言しておりブランドの進出盛んな中で企画一つ取っても地元密着型で差別化という路線にも見えるが、自主独立という中には再編劇があった他社の絡みも見え隠れし今後第二幕への続きも匂わせている。


Shrink

貸金業の適正化を目指し諸問題の解決を図る改正貸金業法が本日からいよいよ施行され、金融庁は同法施行によって業者の業務運営全般を監督する事となった。

夏場にも触れたが同業界は民事再生やら合併やらで淘汰が進み、いまだに過渡期であるが次期総量規制を睨んで各社前倒しの姿勢で臨むところが多く大手では既に足並みが揃っている。

これらによって間口が狭くなった分、またブラックビジネスが横行してしまうという懸念もさることながら、改正法で先行している業界では多様されている業務改善命令も導入される事から同業界は戦々恐々と時事にも出ていたが、コンプラで萎縮した業界は何処も似たような冬の時代が鮮明になって来た。


相場から狙われるモノ

原油価格の動向を受けて各社仕切り値と共に石油製品の小売価格も既報の通り史上最高値を更新し続けているが、その余波かどうか週明けには石油業者の油槽所で貯蔵タンクから軽油が抜き取られているとの事件があったらしい。

タンクローリーまで動員した可能性もあるというからいやはや大掛かりな事をしたものだが、この手は前回も触れたように受け皿というかマーケット構築が整備されている事も多くある意味その周到さに感心?する事も度々ある。

しかし今年当欄で触れた盗難モノは、春先の非鉄金属から始まって初夏の金、そして今回の石油製品と商品相場と共にその変遷も世相を反映しているか。