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手法

金融商品取引法案に規制強化策が盛り込まれ、いわば?見せ玉?への規制が強化される事となったが、この関連では日本協栄証券が本日金融庁から業務改善命令が出されていた。

この見せ玉、一寸前は一相場目論むのにはディーラー勢を巻き込みこうした誘導は欠かせなく、証券は勿論のこと商品でも昔から頻繁に行われていた行為だが、知らないうちにけっこう厳しくなっていたなという感じ。

さて同社の例は顧客の見せ玉行為を放置していた為との事だが、個々の売買スタイルもあり、注文取消しとの区分を何処で切るか等々その判断経緯が明確でない為にそのラインはどうなっているのだろうという興味もある。


ブルベア

週明けの本日も商品は全面高、常連オイルも高いが金等メタル系もあっさりと昨年高値を更新してきた。

前回は未だアジアの一部というよりハッキリとTOCOM主導のスペックという相場展開であったが、殆ど振るいにかけた後の高値更新ではまた内容も変ってきているという感じ。

この辺の認識を整理しておかねば前回の覚えのある向きが値頃で売って担がれる繰り返しが起こりそうだが、センチメントが偏向した時がまた転機、難解である。


Scapegoat

さて今週も引続き一連のライブドア問題にマスコミもマーケットも振り回された一週間であったが、当のライブドアはさて置き関連株でも本日まで戻るものは再物色と爬行色が出ている。

中には大きく戻りを入れるモノもあり一般には灰汁抜けムードは歓迎だが、水面下ではこれに関連した系図が早くも次のターゲットとの事情通の話も頻繁に入って来る。

この手はその範囲をどんどん繋げてゆくと物凄い規模で広がってしまう為に、何処でというかどの部分まで挙げるのかが焦点だが、仮に上場しているものであれば当然株価への影響は避けられない。

?喉元過ぎれば熱さを忘れる?ではないが落ち着くまで気を付けたいものだ。


商機

過日某外資系の担当者と食事した際にたまたま企業年金の話になったのだが、信託系がGSのGSCI(商品インデックス)連動のファンドを絡めて設定する投信に興味を示す向きが多いとの事であった。

GSはエナジー系に偏向しているが、オルタナティブ投資関係は何処も懸案事項でありそれが上記の関心の高さに現れているのだが、この辺でユニークなものが出てくればビジネスチャンスは大きい物となって来よう。

そうした意味で昨年末にはTOCOMも商品指数上場の意向を示しており今年は一段と進展するだろうが、資金を呼び込むキーを握っている分正念場であろう。


試金石

本日あたりからライブドア株式の板を見ているとセンチメントの変化がけっこう読めて面白いが、明日以降関連株含め数分間での小遣い稼ぎゲームを目論んでいる輩はやはり多い。

といっても同社株は上場単位株ベースで東証の四割以上、そんなわけで東証は一難去ってまた一難のパンク懸念からか苦肉の策で同社株を後場からスタートと決定。

寄ってから幾ら儲けられるかよりも、寄り後の商いやその負荷をどうこなすか、またまたの誤発注あるか否か等々の方が見ていて興味深いと思うのだが何れにせよ執行リスクという芽は未だ未だ残るか。


バランス

本日はTOCOM銘柄が全般軟調、シルバーはザラバストップ安とこちらも何時の間にかボラタイルな商品になったものだ。

主力の金も一服となったが、先週末に田中貴金属が発表した昨年の動向指数は、販売が前年比で14.7%減少する一方で買取は同62.1%と大幅に伸びたようである。

そういえば銀座のショップもよく様々な物を持ち込む顧客を多く目にするが、TOCOMや海外勢の煽りにこういった向きが合せているといったところか。

こういった部分で上手く需給バランスを取っているのだろうが、さて目先の軍配は何れに上るだろうか。


連鎖現象

パンク懸念から本日も取引一時中断の可能性を示唆していた東証だが、ギリギリでなんとか乗り切った模様。

こんな状況下では先週末にも大和がヤッたようにまたも誤発注が出そうなところであったが、これもみずほから始まって日興シティー、そして大和とよく立て続けに起こるものだ。

株式系では少し前の2001年にUBSの誤発注事件があったが、その直後にもドイツがヤッた覚えがある。

こうして考えると乗物事故や少し前に問題になった食品関係等々連鎖的に続く事柄が幾つも出て来る。

素朴な疑問だが何故伝染するのか不思議だと思いませんか?


良薬

?売る行為?に対する恐怖心が強いものほどツルベ落としになった時は酷い状況になるが、最近はこの手が実に多い。

昨日からの日経平均、年末暴落前の金先物、灯油先物の期近等々、がそれらだがその度に取引所の程度が判るというもの。

当欄12/21付けでは「周りから恥晒しで助けられるのはいいが、向こうから見ればまだまだ世界標準ではない訳で上場云々以前の問題とも云えよう。 」と東証の件に触れたが、本日の措置に関しても批難囂囂は避けられまい。

ただまあ調子に乗って執行リスクの認識も知らぬままゲーム感覚で参戦していた即席デイトレ−ダーに対してはいい薬になったかもしれぬだが、何時までも立て続けの失策は通用しなくなると思うが。


背後勢力

周知の通り本日の株式市場ではその場味をも急落へ導いたライブドア事件が一番の話題であった。

今回はM&A先の分割を背景にした部分を炙り出した訳だが、分割に限らず起債その他洗ってみればまことに不透明な物は上場企業でもヤマほどあるし、今回のこの一連の錬金において、?先のジェイコムよろしく?公にならない一部個人にはコッソリと儲けた確信犯も多数存在するのが事実である。

斯様に突発的に出て来るこうした問題は得てして背後に様々の勢力均衡が崩れた場合に表面化するケースが殆どであるが、さてどこまでを表に出すのか注目しておきたい。


資産の位置付け

金が再度直近高値を塗り変え25年ぶりの高値である。

それらを受けTOCOMでもメタル系が早くも?今年の相場?を演じ始め今回も再度スプレッドに注目したいところだが、何れにせよ本年も発行元のないモノが人気化する素地は充分であろう。

この金は特にそうだが株と違い単純指標で見ての実質的な割安割高水準が存在しないだけに思惑が生じ、今年も取組は真贋?拮抗して話題を提供してくれそう。

年末に記したような現象となってくれれば面白くなるのだが。


深謀遠慮

日銀が本日発表した昨年のマネーサプライでは、企業や家計のマネーがリスク性の金融商品にも向っているという実態が示されていた。

それを裏付けるかのようにネット証券大手5社の昨年10-12月期株式売買代金が合計で60兆円超えという発表もなされていたし、総じて12月末に記載したように「下から上って来た層」の活躍が目立つ最近である。

リスク性といっても中間層は次第にハイリスクの方へシフトするのも自然な流れであるからこれらの次に控えるFXや先物も環境は可也良好、市況もフォローし啓蒙するには千載一遇のチャンスであり、同時に旧態依然体質から脱皮するチャンスでもある。


独壇場

年が明けてもTOCOM銘柄は引続き元気印、本日石油製品の一部なんぞはストップ安からストップ高まで駆け上がるボラタイルな相場場展開であった。

斯様に動いてくれればジョビング派やディーラー勢にとって歓迎される展開であるが、反面取組や板状況からリクイディティーに難有りという面は否めないだろう。

当面新法の影響を受けつつも顧客も逃がしたくはないという環境下であるなら、ある程度のヘッジが効かせられるオプションや指数の早急な展開に期待したいところでもある。