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ミシュランガイド2019

さて、ボージョレ・ヌーボーのイベントが終ると次はミシュランの番となるが、今年も先週末から書店では「ミシュランガイド東京2020」が販売スタートしている。今年の顔ぶれは三ツ星が11軒、二つ星が48軒、一つ星が167軒となったが、一般客の予約が出来なくなった三ツ星常連組のすきやばし次郎本店や鮨さいとうは評価対象外となりミシュランから消えることとなった。

ちょうどTVでもTBS系で星を獲得するために各々が夢を追うというドラマがスタートしているが、思い起こせば名誉の裏で数年前には秘密裡に偽造表示を行っていたレストランが二つ星を獲得したり、今年はお隣の韓国では星を売るコンサルタント疑惑で沸くなど話題には事欠かない。

こんな権威のあるモノでなくとも足元では公正取引委員会が大手3強のグルメサイトを巡って実態調査に動いている。当欄では今から4年ほど前に米のS&Pやムーディーズの格付け疑惑を取り上げた際に末尾で「モノは違えど何故か証券会社のレーティングからはてはミシュランまでがふと頭に浮かんでくるものだ。」と書いているが、その影響力に比例し自ずと蜜月疑惑が台頭するのは何所の世界でも致し方無いところか。


恩恵と誘発

先週末の日経紙一面には「株・投信、手数料ゼロの波」と題し、ネット大手カブドットコム証券と松井証券が年内にそれぞれ信用取引と投資信託の売買手数料を無料にするなど、ビッグバン以来2度目の大波となる手数料ゼロ化の動きが加速してきている旨が書かれていた。

この辺に絡んでは当欄でつい先月もゼロコストの投資商品が世界で広がっている旨を取り上げたが、純増面や金利収入が要となっているマル信でさえとうとうゼロ時代に突入かと思うと一寸した驚きで、カブコムは更に来年は現物取引においても無料化の予定と先鞭をつける。

また先にHFT業者についても一寸触れたがこうした業者に情報提供等を施しそれらからリベートを得る構図など米国で先駆しているが、それに伴う再編劇もまた然りで先月取り上げた際の末尾でも書いた通り今後業界の合従連衡を活発化させるトリガーとなるのかどうか対面事情とも併せて注目しておきたい。


文具争奪戦

さて、先に文具最大手コクヨは同業のぺんてるに対し敵対的買収方針を発表しているが、先週末に大手各紙では同社が株式買い付け価格の引き上げを報じており、背景にはこの買収劇に文具大手のプラスが参戦しぺんてる株を買い増す方針を確認した事があり買収劇はこの2社による争奪戦となってきた格好だ。

当欄では5月にこの買収劇に関して一度取り上げているが、その時の末尾には「〜ぺんてるが本当に株式を持ってもらいたかったのはTVのバラエティー番組でコクヨと共にぺんてる社の製品を絶賛していた同業大手プラスである〜」と書いておいたが、果たしてこのシナリオ通りプラスがホワイトナイトとして登場する事となった。

今年2月に放映したバラエティー番組ではぺんてる社のアートブラッシュをコクヨとプラスの社員が共に大絶賛していたのを思い出すが、同業他社同士和やかなムード漂うなかでぺんてるの強力な海外網を謳うなど今思えばこの一連の流れもそれとなく伏線を張っていたようにも見えてくるものだ。

敵対的買収といえば今年は廣済堂やユニゾホールディングスなどを巡る複数のファンドまで交えた争奪戦が記憶に新しいが、ホワイトナイト的存在であっても後に条件面での対立が浮上するなど途中から混迷模様を呈するなど思惑交錯する展開となっているが、こうしている間にも水面下で敵対的買収案として噂に挙がっているところが複数耳に入って来ておりまだこの手の話題は続こうか。


2019年度 商品先物ネット取引データアンケート調査について

毎年商品先物ネット取引を取り扱う商品先物取引会社を対象に実施している「商品先物ネット取引データアンケート調査」、20年目となる本年2019年度は10月末時点のデータを対象とし、11月28日(木)〜12月11日(水)の2週間で実施いたします。

▼2019年度 商品先物ネット取引データアンケート調査概要

11月28日(木)に11月時点で商品先物ネット取引を行っている取引会社【12社】に対してアンケートのメールをお送りし、集計後12月下旬に全データを公開予定です。

尚、アンケート項目などは以下の通り。


【取引データアンケート調査内容(主要項目)】
※全て一般顧客からの受託を対象としたアンケートとなります。

1. オンライン取引 口座数:口座(2019年10月末現在)
※10月末時点でのオンライン取引総口座数(証拠金の預託されている口座数、否累計口座数)。
2. オンライン取引 実働口座数:口座(2019年10月末時点)
※上記総口座数のうち10月末時点で建玉のある口座数
3. オンライン取引部門 預かり証拠金総額:円(2019年10月末時点)
※10月末時点でのオンライン取引部署預り証拠金総額。
※2013年よりホールセール部分も加味した数値も項目追加。
4. オンライン取引部門 月間売買高:枚(2019年10月度)
※10月度のオンライン取引による月間トータルの売買高
※2013年よりホールセール部分も加味した数値も項目追加。
5. 一日あたり平均注文件数:件(2019年10月度)
※10月度取消し・不成立なども含む一日当たりの平均オーダー件数
6. 一日あたり平均約定件数:件(2019年10月度)
※10月度一日当たりの平均約定件数(取消し・不成立などは除く)
7. 自社オンライン取引サービス内容の確認・修正など
※自社サービス内容について記入、及び追加・修正ください。

当アンケート後に各項目評価ポイント、及び一目瞭然コーナーを修正・更新いたします。

どうぞよろしくお願いいたします。


ファッションと環境問題

今月アタマに当欄で「三強の野望」と題して書いた仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンによる米宝飾品大手ティファニーへの買収提案だが、買収総額約162億ドルで基本合意した旨の発表があった。前回は提案額120ドルとしたが、この発表直後にこれを上回る急騰を演じていた通り果たして一株135ドルで決着した模様だ。

これで前述の通りスイスのリシュモンや高級時計ブランドの買収観測が出ている仏のケリングと併せ三強による競争も新たなステージに入ったというものだが、ところでLVMHと同じフランスのケリングが主導し環境負担減を掲げるファッション協定には多くのブランドが署名したが、このLVMHは協定に参加しない事を表明している。

同社の場合はいち早く環境問題に取り込んでおりサステナビリティーにおけるアドバイザーに重鎮ステラマッカートニー氏を擁している。当欄では2年ほど前よりハイブランドが挙って動物の毛皮を使用しない事を決めたアニマルフリーの波について書いた事があったが、
ファッション業界の環境への取り組みも加速しつつありその影響力が注目される。


原点回帰のCF

年末に向けてふるさと納税関係のPRも拍車が掛かって来たが、先週の日経紙地方経済面には世田谷区の41億円を筆頭に昨年は税収321億円が流出するなど、ふるさと納税によって東京23区の税収減が年々拡大しているなか使途を明確にしたふるさと納税で失地回復をめざす動きも広がっている旨が書かれていた。

当欄では昨年の夏場に首都圏の流出に関して、1都3県で減収は4割増となり住民税控除額トップ東京都の約645億円を筆頭に自治体にとってはなかなか頭の痛い状況を取り上げていたが、大都市圏は地方交付税でカバーという恩恵を受けられないだけにダイレクトに純減の憂き目に遭うといった構図か。

そうした裏で返戻品競争に辟易する雰囲気も一部出るなか、近年は地域が関わる課題を明確に出しそれに共感する人が手を差し伸べるCF(クラウドファンディング)が事業PRの利点などもあり急速に台頭してきている。勿論上記減収額などとの比較が出来るレベルでは到底ないものの、これらが本来の姿へ回帰する切っ掛けの一つとなるかどうか首都圏のみならずこの辺の今後の枝葉に注目する向きは多い。


2019年度 商品先物ネット取引データアンケート調査について

毎年商品先物ネット取引を取り扱う商品先物取引会社を対象に実施している「商品先物ネット取引データアンケート調査」、20年目となる本年2019年度は10月末時点のデータを対象としアンケートを実施予定ですが、11月28日(木)〜12月11日(水)の2週間で実施いたします。

11月28日(木)に11月時点で商品先物ネット取引を行っている取引会社【12社】に対してアンケートのメールをお送りし、集計後12月下旬に全データを公開予定です。

どうぞ宜しくお願い致します。


フラッシュ・ボーイズ

先週の日経紙・金融コンフィデンシャルでは2日間にわたってネット証券を舞台に個人が注文を出した際に露骨に何者かに瞬時に先回りされ最良気配の板が奪われるような現象が起きている旨が書いてあり、その背景には高速で売買を繰り返すHFT業者の関与が見え隠れする旨が書かれていた。

このネット証券はSORなる注文形態を先月から導入していたが未約定注文が出た場合PTS市場でホンの瞬間晒されるところがポイントで、このミリ秒の範囲でHFT業者は瞬時に複数の執行をやってのけ利益を出しているのではないかという話もあるが、真相は兎も角も斯様な芸当が可能な業者のシステムにそもそも個人が敵う筈が無い。

この辺に絡んでは当欄で2年前に「〜スカスカの薄商い銘柄でさえ時に指し値発注時に必ず一文ハネた注文が同時に出て来る場面などしばしば起こるようになった〜」と書いていたのを思い出すが、この記事と同日に当該証券会社はこのTIFなる執行方法のホンの僅かな設定時間を0ミリ秒にした旨をプレスリリースしている。

マーケットが存在すれば必ずサヤが抜ける場面は何所でもあり、とりわけ個人の直接売買における歪にFXの所謂デスク業務からかつての街金のオプション呑み屋まで群がったものだが、こんなモノは別としてしのぎを削り合法的に次の活路を見出す業者の知恵は日進月歩だ。


ボージョレ・ヌーヴォー2019

さて、例年ワインラヴァー?にとっては年に1度のイベントとなるフランス産新酒ワインボジョレー・ヌーボーの解禁が今年もやってきたが、近所の酒屋では毎年恒例のこれを飲む会が今年も日付の変わる前から開催され令和初のイベントも変わらず多くの愛好家が集い盛り上がりを見せていた。

ワインに造詣が深くない私にとっては常に判で押したように大袈裟にその年が最高の出来という所謂謳い文句の意味が理解出来ないのだが、今朝のTVで見た今年の謳い文句は「量は少なくとも品質は有望な出来栄えに」とのことで、確かに今年は冷害・熱波に大雨の三重苦?で多くの被害が出た影響もあって生産量が大きく落ち込んだとの報告が出ていた。

ところでワインといえばEPA発効後は各所で特設コーナー等を設けているのもお馴染の光景になって来たが、春に関税が完全撤廃となった南米産など昨年は輸入国別でトップに躍り出てその割合も既に3割を超えるまでになり本当に安くなった感がある。ワインと相性の良いチーズも今後後追いで輸入拡大となると競争激化を不安視する声もあるが、逆もまた然りで高品質を謳う国産輸出拡大の商機と捉える動きもありこの辺はワインラヴァーでなくとも注目しておきたいところか。


解消最終局面へ

昨日の日経紙投資情報面には「持ち合い株売却要求」と題し、英国の投資ファンドであるアセット・バリュー・インベスターズが帝国繊維とTBSホールディングスに対し、本業と関係無く相乗効果は無いとして政策保有株の売却などを求めている件が明らかになった旨が載っていた。

持ち合い株売却に絡んでは当欄では一寸前にリクルート株を取り上げた事があったが、保ち合い株解消の勢いはスチュワードシップ・コードが導入された14年以降に強まっており、昨年までの5年間で約12%減少した旨が明らかになっており銘柄数にして約1万銘柄にも上る。

折しも外為改正法案の事前届け出基準強化案が衆院を通過したばかりだが、日本に照準を合せ活動が活発化してきたアクティビストが冒頭のような要求を突きつけるのは特異な慣習を問題視する彼らからすれば自然な流れ。解消は最終局面へ入ったとも云われているが、この低金利時代のなか持ち合いが機能せず政策保有株削減が遅々として進んでいないメガバンク勢なども何れターゲットに挙がらなくも無いか。


現物急増の下地?

先週末の日経紙商品面には「白金ETF残高最高水準」と題し、プラチナの現物を裏付けとしたETF(上場投資信託)の残高合計が世界的な低金利環境下のなか、金と比べた割安感などを背景に投資家の継続的な買いから年初比で4割増え過去最高水準となっている旨が書いてあった。

それに伴い世界のプラチナETFが裏付けとして保有する現物は年初から25トン増加して88トンになったが、前回プラチナETFが過去最高を記録したと当欄で取り上げた今年の4月時点で73トンであったからそこから約半年一寸で15トン増加したという事になる。

減産対応もままならないなか欧州を中心とした世界的なディーゼル車販売の不振を背景に歴史的安値に甘んじている白金だが、先週には日清紡が燃料電池車の発電装置向け触媒について白金使用料を三分の一に減らした新素材開発の報があった。斯様な陰極まる環境下でのETF残高増加が復活の下地となるか否か引き続き動向を見守りたいところ。


追加売却への壁

さて、先週末の日経紙マーケット面の銘柄診断では2020年3月期の連結純利益予想の上方修正を好感し4か月ぶりの高値となったかんぽ生命株が取り上げられていたが、このグループでは日本郵政株の上昇をもっとも願っているのが復興財源確保を狙っている他ならぬ政府の面々だろうか。

かんぽ生命が4か月ぶりの高値を付けた先週末はこれにツレ高し出来高を急増させながら反発していたとはいえ、前回同様の件を取り上げた7月末の株価から3カ月以上経ってなおほぼ同値水準と冴えない。政府が売却予定の保有株で4兆円計画の残り1兆2千億円以上を確保するにはやはり前回同様、売却までの需給緩和を勘案しても10%以上の値上がりが最低ラインとなってくる。

斯様な状況で追加売却に向けた政府の作業も事実上ストップしている状況だが、先ずはグループ全体のコーポレートガバナンス体制の再構築が何所で一区切りつくのかが焦点となると前回書いた通り、投資家の不透明感が払拭され信頼が戻ってこない限り株価の回復も覚束無いだろうか。