創業家vsアクティビスト
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週明けの日経平均はデンマーク領グリーンランドに絡む米関税政策や国内政治を巡る不透明感が嫌気され3営業日続落となったが、そうしたなかでも先週の急騰の流れを継いで東証プライム上場の豊田自動織機株は3営業日続伸模様となっていた。こうした背景には豊田陣営による同社株に対するTOB価格の16000円台から18000円台へと約15%の引き上げ報道がある。
もともと同社株に関しては急騰第一幕?の時に既に16300円という当初のTOB価格を上回る18000円台まで上昇していた経緯があり、当欄では「現在のBPS実績が約16300円であるからちょうどPBR1倍といったところだが、これが本質的な企業価値なのかどうかというところだろう」と書いていたが、その後大株主の米エリオット・インベストメント・マネジメントは保有株式数を増加させながら企業価値の過小評価を訴えていた。
こうしたケースでは先月からMBOを実施中のネット印刷大手のラクスルに対しても大株主の英ベイリー・ギフォードや、香港のキーロック・キャピタル・マネジメントも揃って米ゴールドマン・サックス系の投資会社によるTOB価格への過小評価を訴えており、こちらもまた豊田自動織機よろしくマーケットではそのTOB価格を上回る水準での値動きが続いている。
これらの行方が気になるところだが、昨年はもう一つ同様のケースでカーケア用品大手のソフト99コーポレーションを巡るMBOでは、創業家と過小評価を訴えた村上ファンド関係者系のエフィッシモとで買収合戦が繰り広げられた末にエフィッシモ側のTOBが成立勝し創業家のMBOは頓挫する結果になっている。かつて東証一部のカネボウ破綻劇でもTOB価格を巡る混乱劇が思い出されるが、これが現代ならその行方も全く変わっていただろうとつくづく。