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基準地価と風景

本日は所用で銀座界隈に出掛けたが、この辺を歩くに国土交通省が先週に7月時点の基準地価を発表していたのを思い出した。全用途の全国平均は0.3%の上昇となり3年ぶりに上昇に転じていたが、とりわけ新型コロナウイルスの感染拡大で停滞していた経済活動が回復するなか住宅地は1991年以来、31年ぶりの上昇となっている。
   
行動制限が無くなったことで繁華街は人出が増加し観光地も客足が戻りつつある事から、東京・浅草などインバウンド絡みのところなどその期待感が反映されて上昇した地点も。また17年連続で全国の最高価格となった東京・銀座2丁目の明治屋銀座ビルはインバウンドストップで3.7%下がった前年に続いて0.5%下落した。

しかし銀座といえば先にも書いたようにコロナ禍を経て新陳代謝もより一層著しい感がある。メルサやアマンドがそれぞれ約50年の歴史に幕を下ろす一方で、ダイソーなどのプチプラ大手勢が挙ってこのエリアに旗艦店を出しワークマンも初進出を果たしている。この円安下の政府による水際対策緩和でまたこの優勝劣敗の街も風景が変わるかもしれない。


総理のトップセールス

賛否両論あるなか今日の国葬を敢行した岸田総理だが、先の国連総会出席の際に米投資家を前に講演を行い自らの経済政策「新しい資本主義」を推進すると強調、「日本経済は力強く成長を続ける。確信を持って投資してほしい。」と日本への投資を呼びかけている。日本の優先課題として、年功序列型の賃金制度見直しや女性活躍の推進等を訴え、NISAの恒久化や新型コロナの水際対策の緩和も表明した。

昨日は円安の流れを受け入れその円安メリットを生かし日本に投資を呼び込む政策が喫緊の課題と書いたが、水際対策の緩和一つとってもこれは既に総理が5月から宣言している事で、聞いた感じでは小出し感も強く正直あまり新鮮味を感じなかったが、そこそこ長いプレゼンを終始英語で行った部分は一部の投資家には多少刺さったのだろうか。

またNISAの恒久化に関しても具体的に踏み込んでいるのはコレだけでその他には?という感じがしないでもないが、恒久化はこれまで何度も見送られて来た経緯がありそれこそ3度目の正直どころではないが今回こそ期待を持ちたいもの。多くの投資家が防衛的な構えなのが少なくないのも賃金上昇期待が弱く、中長期目線に乏しい部分もあるだけにこの辺に関する施策も併せて求められようか。


伝家の宝刀効果は

注目の金融政策ウィークが終ったが、プラス金利入りが注目されていたスイス中銀は大方の予想通り6月に続き0.75%の利上げでマイナス金利政策を解除、このプラス金利入りで日本のみが世界でも際立つマイナス金利継続国となった。また英国は0.5%の利上げを発表しこれで利上げは7回連続、14年振りの水準となった。

最大の注目FOMCでは一部に1%予想もあったものの下馬評通りに3会合連続で0.75%の利上げを発表していたが、特に注目されたのは政策金利の見通しを示すドットチャートでピークの2023年が4.625%となるなどいずれも6月から上方修正されている。経済見通しの方は下方修正されており、このドットチャートと併せて見るに景気を多少犠牲にしてでもインフレ抑制の為に利上げを継続して行くという強い姿勢が窺える。

さて日銀だが、こちらも下馬評通り金融政策決定会合で大規模な金融緩和を維持する方針を決めた。今更の感が強いとはいえ金融政策の違いが改めて鮮明となり円相場は1ドル145円台後半まで円安が進んだが、政府・日銀は22日、1998年6月以来、約24年ぶりとなる円買い・ドル売りの為替介入に踏み切った。

遂に伝家の宝刀という感じだが、当欄で以前に俯瞰して見ると日銀と政府とで各々の政策が整合性の取れないものとなっていると書いた通り、日銀が大規模緩和の現状維持を決めたその日に円買い介入を敢行する違和感は否めず。その効果も一時的に5円ほど円高に振れたものの本日は一時144円台示現と往って来いまで指呼の間、円安の背景にあるものが不変な限り方向性は変らないワケでここは流れを受け入れ円安メリットを生かし日本に投資を呼び込む政策が喫緊の課題だろうか。


祝日取引開始

さて、先の日曜日の日経紙総合面には「株安時の損失リスクを軽減」と題し、海外で大きく株価が動いた際などに損失リスクを軽減する機会を増やす事などを目的として、JPX(日本取引所グループ)が明後日の秋分の日より株価指数先物取引などデリバティブの祝日取引を始める旨が出ていた。
   
今週はまさにシルバーウィークだが、欧米に比べて取引所の祝日数がいつの間にか多くなった日本ではイベントや非常事態等で相場が荒れても対処が困難で、オプション取引では長期の連休などタイムディケイの影響も出る。そういった意味では売買できる機会が自ずと増えるのは機会損失の防止等含めメリットは大きい。

個人投資家の属性の違いから大手証勢はサービス導入を見送る模様だが、大手ネット系中心に20社強が参加を表明している。大晦日と年初2日は当分実施しない模様というが原則土曜・日曜日を除く全ての現休業日が対象日になる予定で、祝日営業日の日中立会終了後は値洗いによる追証判定は実施しない。デリバティブの口座を持っていない向きは新たにこの口座開設の必要が出て来るが、逡巡していた向きも勉強する良い機会となるか。

前にも書いたが、国内では実に70年ぶりに取引時間の延長が実施される見込みとなっているが、今回の祝日取引の開始と合せ日本の個人投資家の置かれた環境は更に改善してゆく事になる。こうなると其の先で現物との損益通算を求める声が益々高まりそうだが、そういった促進の意味でも今回の一歩は前進といえるか。


金融政策ウィーク

本日、総務省が発表した家庭で消費するモノやサービスの値動きを見る8月の全国消費者物価指数は、変動の大きい生鮮食品を除いて去年より2.8%上昇した。消費税増税の影響を除くと1991年9月以来、30年11ヵ月ぶりの歴史的な上昇幅となり、原油価格高騰の影響で都市ガス代金が26.4%と81年3月以来、41年5ヵ月ぶりの上昇率となるなどエネルギー価格の上昇が続いている。

また輸送費の高騰や急速な円安等の影響で食パンが15%、食用油も39.3%上昇しているが、先に日銀から発表された8月企業物価指数も2020年の平均を100とした水準で115.1と比較可能な1980年以降で過去最高を記録、前の年の同じ月と比べた輸入物価の上昇率も円換算で42.5%とこれもまた急速に進む円安が指数を押し上げている。

斯様に円安が数多の指数を押し上げる悪役?になっているが、この円にとって今週は注目の金融政策ウィーク。本日はスウェーデン中銀が1%の大幅利上げに踏み切っているが、来る22日にスイス中銀が利上げをしてプラス金利入りとなれば円だけがマイナス金利と世界で際立つ事になる。また更に注目されるFOMCにおいてはインフレ上振れリスクの顕在化でその利上げ幅を巡る予測が喧しいが、これを経てドル円の相場水準も壁越えとなって来るのか否か先ずはその辺に注目したい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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