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相場から狙われるモノ

原油価格の動向を受けて各社仕切り値と共に石油製品の小売価格も既報の通り史上最高値を更新し続けているが、その余波かどうか週明けには石油業者の油槽所で貯蔵タンクから軽油が抜き取られているとの事件があったらしい。

タンクローリーまで動員した可能性もあるというからいやはや大掛かりな事をしたものだが、この手は前回も触れたように受け皿というかマーケット構築が整備されている事も多くある意味その周到さに感心?する事も度々ある。

しかし今年当欄で触れた盗難モノは、春先の非鉄金属から始まって初夏の金、そして今回の石油製品と商品相場と共にその変遷も世相を反映しているか。


勝てば儲かる

さて先の対話集会でクリントン候補に攻撃的討論で挑んでいたオバマ候補だが、IEM(アイオワ電子市場)でもクリントン候補の株が弱含む一方でオバマ候補の株は急反発と本日の時事に出ていた。

確か前回の時もこの「大統領選先物」に触れた事があった記憶があるが、最初に州の予備選挙が行われる地のアイオワ大学において88年から研究・教育目的で運営される電子市場は、世論調査よりも更に実際の結果との乖離が少ないといわれる。

まあ確かに監督官庁の認可のもと実際にお金が動き一般の参加も出来て時系列でも見られるユニークな取引となれば、出口調査とやらでそこそこのサンプルにて済ますものとは違ってくるだろうし、なによりこうしたもので非関心層に対する効果は可也大きいと感じる次第。


投資の障壁

さて11/29にも触れたように今や世界を席巻しているSWF(政府系投資ファンド)であるが、日本でも自民党が月初に設立総会を開くなど来年度中の国営ファンド設立を視野に入れる動きが出ている。

現在日本の外貨準備は世界二位となっているが、米国の貿易赤字等をい背景に新興国始めとしてドル資産に偏重したリスクを減らす為に運用多様化が進む動きの中を遅ればせながらそうした機運が出て来たものか。

ただ、縦横無尽な中東系オイルマネーなどとは毛色も違い、為替介入時の副産物?から続いてやはり米国債が絡んでいるだけにこの辺は国の事情もあって慎重論も出ている模様、昨日もサブプライム対策基金の融資要請等されていたようだが目的そのものである投資に集中できない複雑な事情を抱えてまだ紆余曲折か。


今年の漢字

本日は平成7年に日本漢字能力検定協会が制定した「漢字の日」であったわけだが、この日本漢字能力検定協会が全国から公募した今年の漢字は全体の18%を占めた(偽)が選ばれた模様。

先月初めの当欄でも「偽装ラッシュ」というタイトルでいまだに騒がれている吉兆始めとして幾つか触れた事があったが、食の存在は身近なだけに末端ともいえる一般に発覚した時のショックも大きいだろう。

大手各紙によればこの漢字が発表された清水寺では貫主が「こういう字が選ばれるのは、誠に恥ずかしく悲憤に堪えない。己の利のためには人をだましてもいい、という嘆かわしい社会だ。分を知り、神様が見ているのだと自分の心を律してほしい」と語ったそうだが、食以外でも政治関係やら来年3月までに問題を解決するといった年金の年度内解決が早々と撤回される等、偽り漬けの世の中に貫主の言葉が深く沁みる。


やり得?

本日は昼に元証券関係役員と会っていたのだが、金商法その他いろいろ話していた中でインサイダー系の課徴金制度の話題も出た。

一部にご存知の通り先週、金融審議会のワーキンググループは課徴金制度に対してその金額水準や対象範囲を拡充する事で合意、金融庁は同取引に対して現行の2倍超への引き上げを検討する模様とか。

関係者の間では前々から言われていた事だが、運悪く?見つかってしまった場合でも現行は利益が残るのがほとんどで所謂やり得状態が実際のところ、欧米ではその何十倍も取られるケースが大半で漸くこの辺にも見直しが入る事になるか。

ただ今迄のケースを見るに魔女狩り的なものか対照的に雑魚がほとんど、中間層では悪銭をつかんだ経緯があっても現在表舞台で普通に活躍している面々も多数で、まだまだ掏りぬけられる輩は続くとか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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