お題目に反する空洞化
商品取引所連絡会が纏めたところによると先月中に取引された国内石油先物市場の出来高は、TOCOMと中部大阪の合計で前年同期比59%減となった模様である。
これに呼応?するかのように週末の日経紙商品面にて目に留まったのは、デリバリー常連組であった日本ユニコムが採算の効率化から今秋をメドに石油会社からの受託業務から撤退する旨の記事であった。
この石油ではないが昨年には老舗の三幸食品や三忠が東穀取から受託業務廃止や会員脱退の動きがありこちらも常連組一角の撤退が記憶に新しいが、撤退していない常連組においても岡地のように行政処分から業務停止の憂き目に遭うなど委託先法人の戸惑いも想像に難くない。
取引所やお上が起死回生策として呪文のように実需家の誘致を唱え続けている間にも、当の現場は現場で経営に活路を見出しこうした部分を見切りに入っているという業界の縮図が何とも解り易く出ている構図だが、老舗牽引で軸足を移行させる動きがますます加速してゆく感がある。