楽観論と実態
本日の日経平均株価は米市場がメモリアルデー祝日で休場であった事などもあって手掛り材料難から小動きに終始したが、そんな中を直近で増資発表していたテイクアンドギブ・ニーズなどがストップ安まで叩かれていたのが目立っていた。
むろん新株発行によっての株主価値の希薄化、株式需給悪化が嫌気されたのは明らかであるが多くの企業はそんな目先?の事よりバランスシートの問題が重く圧し掛かり背に腹は変えられないといったところだろう。
先週末の日経紙には資金調達が最悪期を脱するとの旨が載り、日銀総裁も記者会見では「緊張感が後退している」ともしているが、一方でここからは決算が過ぎた後の格付け動向が気になるところ。昨年からの不動産業界を見るまでもなく格付けなど一寸の信用低下で市場からの資金調達の景色はガラリと変る。
資金調達が最悪期を脱したとした同紙にはまた三菱UFJの劣後債が個人マネーに人気で完売した様子も書いてあったが、こうした一部個人マネー回復期の恩恵を享受出来るのもこうした一部のみ。こうして起債出来る向きはいいが、一通り嵩上げしてきた株式相場同様にここからは格付け絡めて今後もこの雰囲気が維持されるかどうか注視しておこう。