歯科医とコンパニオン

今日は街で知人の歯科医と偶然にもバッタリ遭遇、立ち話ながら相変わらず最先端の医療事情を聞かされその日進月歩の技術に驚いたが、その話題とは別にBMWのいいカモ(失礼!)になっている氏はドイツ三強が不参加となってしまった今年の東京モーターショーは行く気が失せたとボヤいてもいた。

この東京モーターショー、一般公開が先週末から始まっているが前回と比べると頭二日間の入場者数が約4割も減少している模様で、このままだと主催者側が公表している100万人の目標を大きく割り込む可能性が高いとか。思わず資金難から規模を縮小させた夏の花火大会の人手のショボさが重なって浮かんだが、国際的といわれたショーは過去のものとなってしまうか?

しかし大手紙などの報道を見ていると、国内勢は電気自動車などを筆頭に次世代エコカーの見本市のようだとのコメントも見られた。この辺は更に何というか国内だけの盛り上がり度合いを色濃くしている気もするが、ショーというからには燃費云々度外視した高級車などのいわゆる華の存在が不可欠なのはいうまでもないだろう。

ところで華といえば車と共にもう一つの華であるコンパニオンだが、某欧州メーカー中心に数々のショーに参加してきた知人の女性から久し振りに連絡があり、最近はメッキリ出番が少ないとこちらもくどくどボヤキが。欧米勢が軒並み出展を見送り地盤沈下の足音が聞こえる中で、こんなところにも弊害が顕著になっている模様。


発想縦横無尽

所用で丸の内へ出掛けた折に最近オープンしたばかりの丸の内ブリックスクエア近辺を通ったが、一階にはあのクロードカンコーとコラボしたという「HANAHIRO CQ」があり斬新的なアレンジに暫し立ち止まる。

さて花モノといえば先週末に所用で横浜のクイーンズスクエアに行った際に、その芳香に誘き寄せられ偶然見かけたのがクイーンズカップなるフラワーデザインコンテストであった。こんなものがあるのは知らなかったが、なんでも所属団体、グループの垣根を越えて開催される神奈川最大のフラワーデザインコンテストだとか。

会場はアレンジメントやアート部門、ウェディングブーケ部門などに分けられていたがフリーものだけにこれがなかなか面白かった。最近話題の青い薔薇を木の板から咲かせているものあり、また主役の花と組み合わせる素材にしても毛糸球や羽毛など実に縦横無尽。

中でも個人的に気に入ったのは最近ブーム?な大人婚をイメージして作ったという、たしか「Luxury and Cute」とタイトルされた作品、蝶を配したデンファレを中心にして周りをブラックに近い孔雀の羽で囲んでありこれは実に印象的であった。当欄既報の通り、春先には「池坊展」に行ってきたが、それとはまったく違う個性を見る機会を得て発想の深さを認識した楽しい一時であった。


不況下でのドル箱

当欄でも一寸触れた事のあるレアメタルなるものだが、昨日大手紙で見かけた記事には輸入したこのレアメタルの販売益を脱税したとして、東京国税局が貿易会社社長を東京地検に告発していた件が載っていた。

脱税なんぞは世相を反映してそこから近年の旬なものが解ろうというものだが、風俗モノなどを除けばこれ以外で直近明らかになっている国税当局から申告漏れや所得隠しを指摘されていたのは、やはりというか当欄で以前から「ドル箱」と称していた消費者金融の過払い金請求の代理業務を行った弁護士や司法書士の面々。

恰好の案件なだけに積極的に電車内では一頃この手の広告だらけという時もあったが、最近ではこれまた世の状況を反映して「もうじき請求が難しくなることが予想されるので、今のうちに早く問い合わせを」等というプッシュ系のPRもある。物事過熱してくればインチキもまた増えてくるが、司法書士の中には弁護士領域の高額案件まで口巧みに圧縮して自分の案件にしてしまうなどどう見ても顧客寄りとは思えない輩も多くなっているとか。

さてその裏返しで産経紙によると今週に貸金業協会が纏めた業者の経営実態調査では、貸金業者の一割が廃業を予定し、事業継続に疑問を持つ業者も約二割に上ることが明らかになっている。何かこう法改正の度に日経紙商品面などでもこうした経営実態調査を見る事がありダブってしまう部分もあるが、以前から先物など次期候補として一部囁かれているだけに悪戯に不当案件が増えない事を願うばかりである。


追随と価値

昨日の日経紙視点面では、「価格競争、衣料品で突出」として1,000円切るジーンズがなぜ登場したかなど載っていた。確かに一部ネット証券の手数料引き下げ競争ではないが、今年に入ってからユニクロがこの1,000円を切るジーンズを打ち出してから、イオン、ダイエーが800円台を打ち出し、次に西友がそれ以下を、そして直近ではドン・キホーテが600円台を売り出し完売状態だとか。

衣料品でも日常性の高いカジュアルものだから別段値段が安かろうが特に違和感があるというものではないが、一方では人気の高いDIESELなど10万円程度の品もあるし、ドルガバの派手にクラッシュ加工させ彼方此方リペアだらけのジーンズなんぞは一本20万円近くするから、それこそこんな着潰しの一本といっても様々である。

まあこの辺はこんな不景気でもフェラーリなど今だ受注を多く抱え、過去最高の販売台数なのと一緒で其れなりの顧客層を抱えているから他人事だろうが、キツイのは今迄の定番クラスか。産経紙で見かけたがリーバイ・ストラウス・ジャパンは大きく売り上げが落ち込み、ジーンズメイトも黒字から赤字に下方修正、ボブソンがブランドを企業再生会社に譲渡するとか。

今迄当欄では様々な値下げ競争のシーンに触れてきたが今回はジーンズ、しかし先鞭をつけたユニクロ柳井氏の「追随企業は自分の首を絞める事になるのではないか。みんなが低価格に集中すると価値はなくなり、価値がないものは売れなくなる」との一言が実に印象的である。


バブル創造過程の体質転換?

さて、今週一番気になったニュースといえばFUTURES PRESSでも既報の通り、東証とTOCOMが二酸化炭素の排出量取引市場の設立を目指し、来年春にも共同出資会社を設立する方針を固めたという件か。

民主党のマニフェストも追い風になってこの排出量取引でアジアにおける中心市場の地位を確立したいとの意図だが、当欄でも夏に投信を例に「環境バブル」としたようにこれが政策なら、一連の流れというか順序からはこれは間違いなく避けて通れない道か。

当然バブル醸造の過程として先ず市場創設だが、そこはデリバティブの存在が不可欠なのはいうまでもない。そうした意味合いにおいて一応のリスペクトなのか、TOCOMさんも共同出資でという格好になったのだろうがさて何処まで握れるのか。

しかしこの取引、EUが先行しているが実態の無いものに如何ほど透明度を持って来れるかだが、逆にそれが無いものほどバブルには好都合か。日本ではカーボンオフセットなどというのがようやく聞き慣れてきたものの、こうした点踏まえて内輪で盛り上がっているうちに外から包囲網がしっかり出来上がっていた等というのもあり得ない話ではない。

その辺はともかくTOCOMに話は戻るが、政策的なバブル創造ならたとえお零れでも可也おいしいビジネスになるのは想像に難くないが上手くそれに与れるのか、ひょっとしたら一般商品脱却を視野に入れたトンデモない体質転換を秘めているのかもしれないが現段階ではちょっと飛躍し過ぎな発想か。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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