形式と実質

CFDNOW!FOREX PRESSのピックアップでも既報の通り、先週末には金融庁がCFD取引について概ね一年を目処に証拠金規制を導入意向と発表している。

金融商品取引所法の改正を受け、政令・内閣府令案公表。11/16まで意見を募集としているが、前述したように倍率規制案はFX等と並行して行われていたというコンセンサスもあり、他のデリバティブも同様に順次という感じだろうか。

さて高リスク取引と見られている取引を巡っては、過度に高い倍率で預け入れた証拠金以上の損失を被るケースの未然防止が論拠であるが、構造上そのボラティリティー如何では役所が想定している範疇においても実質レバレッジにおいての抵触というケースも出て来るわけでこの辺がなんともまだ双方において再考の余地在りとも感じられる部分である。まあ、いろいろ突詰めれば倍率規制が投資家保護になるかといえばそう単純ではないだろう。

FX等も含めて段階的に絞めてきた規制によって先ずは一時的かどうかマーケットも縮小するのは想像に難くないが、その度に業者側も篩いの洗礼は避けられないのは明白。本来は業界の内から自主的な自浄気運というパターンが理想的なものの、当初から否応無しに型に嵌められてしまうのもこうした毛色の業界が作ってきた軌跡と思うと機会提供の意味合い等考えるに複雑な想いも出てくるのは否めない。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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