フランス人の和食に日本人のフレンチ?
さて、ちょうど一週間前にはあの「ミシュランガイド、京都・大阪版」で三ツ星を獲得した店が食中毒を出し営業停止になったとの報があったがそれは兎も角、ミシュランといえば今月頭の2010年フランス版でジョエル・ロブション氏が初めて手掛けた本格日本料理店が一つ星を獲得したと発表されている。
日本の食材やサービスに大きな関心を持ってきたロブション氏が、外国人の味覚にも合う「正統的日本料理」を目指した店との事だが、正統的日本料理が如何ほど外国人の味覚に合うのか淡い疑問の残る中、フランス人の日本料理店が星を取るなどブランドバリューはやはり健在だなとこちらの威力に感心。
ただ、よく考えてみればこれよりも前に、あの平松氏が手掛ける「ひらまつ」パリ店なんぞはこのミシュランの星を開店早々に獲得しており、これも似たようなものかとも思ったが本場の敵陣?で星を取っている分、更にこちらは凄いなとあらためて感心。
しかし、欧州へ出掛けた際など空港でブロンド女性が寿司を握っている姿を見るなど、斯様に昨今はこの寿司など今や世界の誰もが知る日本食も多くなったが、ある国や場所によっては本来の料理とあまりにもかけ離れたモノが受け入れられて定着してしまっている部分も多く目にするにつけなんとも複雑な思いになることも多い。
ブームの負の側面とみてよいのかどうかいろいろと意見が分かれようが、食もイメージアップにかかわるひとつの重要な文化だけに、これらの取り組みは課題ともいえようか。