縦割り行政崩壊期待
さて、今週一番気になった件といえば15付けの日経紙一面にも載っていた「総合取引所、13年までに」という政府の創設方針が固まった旨の記事だろうか。ホールディングス形式にし経営統合する案などを軸に検討する模様で、今年度中に具体的制度設計に着手するという。
再三論議されてきた商品取引所再編も焦眉の急で、折しも直近では中部大阪がTOCOMに市場移管の方向となっている。本命?より先にココがきたかという感じであるが、残る向きも結論を出すのは時間の問題だろう。
しかし、日経紙などでも先月だったか「正念場に立つ商品取引所」として厳しい環境の旨載っていたが、TOCOMと並んで載っていた東穀取などはやはり比較するにつけトップの感覚が違う。この総合取引所構想にしてもTOCOM社長は他との一体化を含む形態に拘らず議論に前向きな姿勢を見せる一方で、東穀取社長は「巨大な取引所になるのはいかがなものか、複数の取引所が競い合うほうがいい。」とコメントしている。
他にも一貫して売買高減少の原因を不招請勧誘禁止等規制強化に尽きるとするなど、一頃の一部取引員経営者と思想が重なる。数年前に「どうも農水系というのは取引所含めた諸々までいろいろな温床になっている感」と書いた記憶があるが、ココも中部大阪以上の迷走で悪しき官僚意識が足枷になって体質転換の遅れは否めない。
何れにせよ今後政務三役で議論が進められようが、漸く縦割り行政の悪しき構造が解消する時期が近づくと共に、様々な懸案解消に期待がかかる。