何処まで暴けるか
さて、週末の日経紙経済面には「公募増資企業、株価に不信な動き」として、東京証券取引所と証券取引等監視委員会が、インサイダー取引に基づいた不正な取引が実施されているかどうか国内外のヘッジファンド等について調査を進めていることを明らかにしている。
当欄では7月に国際帝石の巨額増資で株価が急落した際、「〜確信犯的なショートが直近で入っているあたりがなんとも怪しい」とコメントしておいたが、この銘柄以外にも今まで怪しいものについては殆どその都度触れてきたつもりである。
こと今迄規模の大きな、例えば225採用銘柄などは当然リクイディティーも申し分なく魑魅魍魎の筋が紛れ込むのにはうってつけの素材である。出来高一つ取っても露骨な事例が存在するのに当局が思い腰を上げずに何時の間にか風化してしまうのが長年疑問であったが、
はたして今回の調査で何処まで暴けるのか注目。
斯様に公にされる摘発では雑魚しか挙がって来なかった裏には政治的な事情があるのか、はたまたその沿革から前例踏襲主義の産物で財源の問題がネックになっているのかその辺は定かでないが、今回の件でも従前通り雑魚挙げ程度でお茶を濁す程度に止まったらこうした部分でも国際標準の道はまた遠のくということになる。