進展するか?総合取引所構想
さて、今週始めの日経紙社説には「もっと国際化を進めたい東京金融市場」として、株式や債券、商品などを一体的に取引できる「総合取引所」構想を政府が新成長戦略の一つとして進めている旨が触れてあった。
文中には「縦割り行政が解消されれば、例えば値動きが商品相場に連動する投資信託を東証に上場し易くなるなど、運用の選択肢の幅が広がる。」等も出ていたが、この辺は既に個別で進んでいる感じ。そういった意味では証券系の昨今の動きなどバブル期のそれとはまた違った感触も受ける。
漸く重い腰が上がり始めたかのようにも見えることで、東証ホールディングス説や日本アジアホールディングス説など様々な絵が彼方此方で喧伝されているが、持ち株会社方式を語る前にやはりネックになってくるのが省庁間のしがみつきだろうか。ぶら下がる各取引所にしても、ちょうど今のTOCOMと東穀取の関係に見られるように不採算の臭いがする向きとは一緒になりたくないという思惑もある。
そんな向きが混在しドロップアウト組も出始めた国内の各取引所は目下のところ地盤沈下が進行しつつあるが、周りでは10月に当欄でも書いたようにシンガポール取引所がオーストラリア証券取引所の買収に向けた動きを見せるなど粛々と事は進行中。そういえばこの一件でも大株主の東証には何の相談も無かったそうで、こんなところでも蚊帳の外?