金融売り再び
週明けは米市場がレイバーデーにて休場となる中、欧州株式は急落となった。これを映して日経平均も2年4ヶ月ぶりの安値に沈んだが、当の欧州ではRBS(ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ)の10%安、バークレイズの5.7%、ドイツ銀行の5.3%安など主力銀行の大幅安が下げを先導した。
日本でもこの波が波及しメガバンクが総崩れ、バスケット取引では100億円規模で金融株中心に欧州ヘッジファンドからの売りが観測されている。ギリシャ支援を巡る先行き不透明感から同国債の保有懸念、また住宅ローン担保証券をめぐり米当局が世界17の銀行を提訴したこともあり、またぞろ金融系に暗雲がたちこめる展開になりつつある。
アップティックやネイキッド等に加重的なルールが延長されている日本でも斯様に再度ショートの攻勢をかけられているが、やはり懸念されるのは先の空売り規制の後遺症だろうか。既にあの米ゴールドマン・サックスは資本不足からCDSを通じ欧州金融機関に弱気のスタンスを取るべきとの姿勢をヘッジファンド等の顧客宛リポートで推奨している。
目先では押さえ込んでも、この「ドラッグ」は流動性低下始めとした様々な副作用が大きいのはいうまでもなく、まだまだこの辺は先行き目が離せない。