日本のコーポレートガバナンス問題

今週も株式市場は薄商いが続いているが、それだけに東電とオリンパスの商いがこのところ突出して目立つ。さて、これら何れも問題企業ながらやはり今が旬?なのはオリンパスか。本日は苦し紛れにとりあえず?の新社長が経緯会見を開いていたが、当初からどう見ても一連の買収劇は黒く映る。

大体においてM&AにおけるFAへの報酬として通常の30倍以上もの報酬とか、そもそも報酬で優先株の発行なんぞは聞いた事が無いし、国内3社の買収にしても売上高の数十倍の金額を買収に費やし翌年には減損処理など、漫画に出てくるような粉飾隠蔽紛いの処理は正気の沙汰ではないのは明白だろう。

何れ真相が明らかにされようが、蛇足ながら今回の件で急に思い出したのが上司の非合法行為を内部告発した同社社員を産業医診断を使い葬ろうとして問題になった件。今回の件と併せ内部告発者を暗に葬ろうとする体質と勘繰りたくもなる。それにしても元社長の解任からわずか2週間以内に社長が2度も交代する異例の展開。この辺は今週閉幕した第13回日経フォーラム「世界経営者会議」にて当初登壇予定だった疑惑の社長が欠席した段階である程度予感がしたが、それにしても異常事態である。

外人株主など一連の出来事が奇異に映っただろうが、奇異に映るのは何も企業に限った事でなく総理大臣が面白いようにころころ代わる国そのものもまた然りか。そんな国の企業統治問題が改めて露呈してしまったような気がする。



クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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