相違点
昨晩の米株式は良好な経済指標や企業業績を受けて買われ12,500ドル台へと続伸、これは昨年7月末以来約半年ぶりの高値である。またこの辺は欧州株式も同じ歩調となっており、特にDAXなどは順調に値を伸ばしている。
昨年はトリプルAに君臨した米国債格下げショックがあったものの、米国株は昨年年間で約5.5%の上昇と3年連続でプラス、DAXも昨年のボトムを見れば約20%高と悲壮感は感じられない。欧州危機後、ユーロ諸国間の金利差拡大によってドイツなど実質金利はマイナスとなりドイツの内需とインフレ率の押し上げが言われている。マイナス金利といえば米も同様で、どうやらこれらが両者の株に寄与した格好にもなっているか。
ところでトリプルAの格下げといえばかつて上げの起点になっており、1986年のオーストラリア等は典型であったが、その後の1998年の日本も然程影響されずにその後は上げ相場に移行していった。これら踏まえて昨年騒ぎの最中そういった論調はあったのだが果たして株式、ドル、そして米国債揃って一寸したトリプル高となった。
そんな中で現況日本株は出遅れがいわれて久しいが、この辺は上記の通りマイナス金利と実質高金利との違いも大きいだろう。この辺はいわずもがなデフレ選好の日銀政策が方向転換しない限り解決し辛い問題といってもよいだろうか。