東穀取農産物指数公表中止

昨日は東京穀物商品取引所が、農産物の値動きを総合的に示す「東穀農産物指数」の公表を今月末までで中止するとの発表があった。同所の凋落と共に上場商品の廃止が進み指数の役割が果たせなくなったとの事だがこの公表が開始されたのが2008年、当時の10商品からすれば直近も構成銘柄であるアラビカコーヒーの廃止が決まるなど商品半減ではやむなしだろう。

この指数、東穀取側では「〜世界ではじめての日本仕様の農産物指数で、金融商品の運用機関の方々などに指数を積極的に利用していただくことで、新たな資産運用ニーズに応えるツール云々〜」と謳ってあるが、およそ国内の商品先物で「世界ではじめての〜〜」と謳う類で軌道に乗って成功した例が如何ほどあるだろうか?

この指数も構成状況を見るに近年とてもベンチマークになるような代物ではなかったし、相次ぐ上場商品廃止の経緯からもっと早くに消えていてもおかしくはなかった。しかし指数の類は育て方によっては無限の可能性が広がり活性化の起爆剤に充分成り得るモノだが、この農産物に限らずTOCOMの方でも指数は凋落、もう時遅しかもだがこの辺は他から早急に学ぶ必要があったのはいうまでもないか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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