食い潰しの果て
さて東京穀物商品取引所の取締役会が明日に控えるなか、先週末の日経紙では同取引所の4商品を来年2月をメドに東京工業品取引所に移管、またコメについては関西商品取引所に移すことで合意した旨が載っていた。ここまでなかなか公式な発表が無いなかで来る株主総会までにその去就を決定するということであったが、大手紙では順次既成事実として最近この手の発表が相次ぐ。
ちなみにこのコメに関して今年2月に当欄では「こんな記事を目にするとイヤでも関西商取が消去法で出てくるワケで〜皆に期待された大型商品であったが、天下り陣の既得権益の具にされていたとしたらそれこそかわいそうな商品〜」とコメントしたことがあったが、いろいろ派生モノも出てきた矢先のコメだけに移った先の処遇が気になるところである。
しかしこれまでなしくずしし的に手持ち不動産、有価証券を順次売却し最後の砦である自社ビルまでも殆ど一存で売却してしまう暴挙と併せ、大風呂敷の事業計画を得意気に謳ってきた様はなんとも酷い。天下り組は食い潰しでも食うに困らないだろうが会員や一般は本当に犠牲者とも言えよう。
迷走の軌跡も板寄せからザラバへ移行、不発に終わってまた板寄せに戻すなどの繰り返し、今回の東京工業品取引所への移管でもコメ上場を期にそれを白紙撤回したかと思えば、不発に終わりまたも白紙撤回したのを撤回するという繰り返し。最近けっこう引用が見られる「1度目は悲劇として、2度目は喜劇として」というマルクスの言葉があるがなんともなあという感じである。