再生医療に光明

連休明け本日の各紙を飾ったのはやはり京都大学山中教授の2012年ノーベル生理学・医学賞受賞だろうか。この生理学・医学賞部門で日本人がノーベル賞を受賞するのは、1987年の利根川理化学研究所脳科学総合研究センター長以来25年ぶり、成果から僅かに6年で受賞というから快挙である。

そんなわけで本日の冴えない株式市場のなかでも、関連株の「タカラバイオ」など筆頭にして「コスモ・バイオ」、「プレシジョン・システム・サイエンス」、「メディネット」、「DNAチップ」、「医学生物研」等が揃ってストップ高、「テラ」や「免疫生物研」など他の関連も急騰するなど何処を見てもバイオ物一色の展開であった。

斯様に枯れた株式市場にはちょうど良い材料提供のお湿りとなったが、水面下でも再生医療に関連した研究は個々で行われており、私も知人の医師からその手の興味深い話を聞かされた事があっただけに「日本再生医療学会」あたりから注目はしていたのだが、勿論のこと医療への現実的な利用は漸く取っ掛かりの段階という他、いよいよ科学も神の領域に近づいてきたことで倫理の問題やらと課題は多い。

もう一つ近年の課題としては特許問題、直近ではアラミド繊維でディポンが韓国大手と影しい知的財産権訴訟を繰り広げていたが、今のところこのiPS細胞に関しては日本が一歩リードしている模様、競争が激しい分野だけにこの辺も今後如何に海外勢から保護しつつ制度整備の充実を図ってゆくかが焦点となろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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