3ページ目

東京商品取引所発足

周知の通り先週末で東京穀物商品取引所は全ての上場商品の取引を終えその約60年の幕を下ろした。この東穀の4商品を引き継いで誕生する格好から本日付けで「東京商品取引所」が発足の運びとなった。外のプレートもきれいに差し替えられメタル等の主力商品と共に穀物等が相場表に並んでいる姿は感慨深い思いもあるが、これで国内商品では99%を占める取引所となる。

縦割り行政が一歩改善されたとする向きもあるが、鳴り物入りで登場したコメ先物に関してはこれまた名称が変わった「大阪堂島商品取引所」へネジ込む等の抵抗を最後まで見せ、総合取引所構想への下地作りとしては未だ道半ばでお世辞にも足場が固まったとは言えない状況か。

ところで国内99%のシェアといえども現況で世界の主要商品取引所ランキングで同所は12位という状況、アジアでは大連商品取引所が2位に躍進し、上海先物取引所が4位につけているが、東穀商品を移管しても売買高はこの4位の上海先物取引所の10分の1以下というのが現状。

そんな訳で実需家を誘致し世界規模への取引所という悲願は関係者のみならず誰しも抱いている事だが、やはり政府の牽引も要になってこようか。既に政府はLNG先物創設案を出しているが、今回のアベノミクスであらゆる時価総額があれよあれよという間に急増している様を見るにつけ今後の引き出しに一縷の望みも感じてしまう。


delemma

本日の日経平均は円安一服と加えて昨日の急騰の反動もあって反落。しかしその中身は依然としてメガバンクや自動車等の主力が堅調で、日経平均の106円安というよりは逆に106円高といった体感温度というところではないか?

今まで書いてきたように地合や規制緩和も奏功して個人投資家の株式売買が活況を呈しており、昨日の日経紙ではネット証券大手の7社には個人マネーの流入が続き1月の株売買代金合計は計19兆4,740億円と昨年12月に比べ86%増えた旨が出ていたが、一方で週明けの同紙には大手証券会社ではこんな株高の高揚が乏しい旨が一面に載っていた。

個人の大半は上記のようなネット系に流れ、あまり利益にならない日本株営業には力を入れていないところに起因するという。そんなワケで副題にもあるように主力銘柄のコードさえ知らない営業マンが居るというが、今はネット系でもコールセンター等01コードでさえ知らない向きが居るのに私も出くわした事がある。

ここ最近の大商いは昔だったら笛吹きも多発しただろうが、こんな死語も更に彼らには化石だろうか。まあその辺はともかくもこのような大手は手数料率が高いことから投資信託に力を入れてきたというが、これまた営業姿勢の問題から運用側と販売側とのジレンマの戦いとなっている模様。プライマリー営業の影では未だこうした構図が浮かび上がるが、そろそろこちらも転換の時を考えるに好機ではないか。


入試問題考

時期柄か本日の日経紙「春秋」には大学入試センター試験絡みの事が書かれていた。国語の問題において難物とされる文芸批評家が今年初めて出題されたという旨であったが、もともとその文章は飛躍が多く語の指し示す概念は曖昧で意表を突く言い回しが多いとの指摘があり試験問題には不向きとされていたものだが、なるほど中間集計ではこの国語の平均点が大きく下がる事態となっている。

ところで国語試験といえばもう一つ、先週末に実施した立命館大入試においては国語の書き取り試験で受験票に同じ言い回しで類推出来る正解の漢字が記載されていた事も発覚し問題になっている。しかし、こういった公の物ではないが昔は学校で実施する期末等では正解を繋げると実在教師のフルネームになる物等もあったことがあり今思えば想像できない程牧歌的?だったなと。

話は逸れたが、基礎学習の達成度を判定するという試験に上記のような難物はたして向いているのか否かというところになってくるが、センター側も過去の被り云々や公平性という観点から敢えてこうした禁断?モノへ踏み出したのかもしれない。現代では出す方も受ける子も双方なんとも苦労が窺える。


バイプロも品薄

本日の日経紙科学技術面にはヘリウムの供給不足を受けて、東大発ベンチャーが極低温の実験装置向けに液体ヘリウムを循環して再利用する装置を開発し近く販売する旨が載っていた。これは昨年あたりからいわれ出したヘリウム不足から、国内の研究機関等が対応を急いだものの一つである。

この辺の詳細は興味が無くとも、TDL等ディズニーリゾートの施設でエントランス入ってすぐの光景で定番になっていた無数のバルーンが気が付けば消えていた光景を目にした向きは多いのではないか?可燃性など安全面から安易に水素など代替出来ないところからとばっちりを受けた格好になった訳だが、医療用途などプライオリティーを考えるにレジャー分野の一時中断もやむなしといったところか。

ちょうど時期的にクリスマスやら年末年始イベントやら、通常であれば出番の多い時期にこうした問題の表面化が直撃したタイミングの悪さだが、レアメタルよろしく一極集中という調達先の分散が課題で、上場企業のなかには権益取得等に奔走している向きもあるが上記のようなベンチャーと併せこの手の日本経済の弱点を見直す機会にあるのかもしれない。


円安様様

週明けの本日も円安地合いが好感されて日経平均は堅調、これで5日続伸となった。先週で実に54年ぶりの12週連続高を達成しているが売買高もまた様変わりで、東証一部のそれは前週末から約2割も増加し44億株以上の商いをこなしこれは水準的には約2年ぶりの高水準となった。

さて、円安で活況なのは何も株式に限った事だけでなくコモディティーもまた然り。株式が12週連続高なら日経商品指数17種も週末値としてこれまた12週連続で上昇、日経・東工取商品指数は本日あたり最低であった昨年6月の頃から4割近く上昇し約4年半ぶりの高水準となっている。

斯様に東証が上記の通りの大商いなら、東工取も1月の売買高は1年4ヶ月ぶりの高水準。本日は主力の金が上場来初めて5,000円の大台乗せを達成し更なる流動性の喚起に期待がかかるというところだが、少し離れて物をドル建て上昇率等で見てみるとまた違った解釈もでき、この辺をどう捉えるかでイグジットも各々変わってくるのではないか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2013

2

1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28