JPXの44年ぶり新指数

さて、JPX(日本取引所グループ)は予てよりTOPIX(東証株価指数)と並ぶ株価指数を年内にも新設と先に報じていたが、本日この辺に関してROE、つまり自己資本利益率だが投下資本に対してどれだけの利益を生み出すかという効率化を目安に上位数百社の銘柄選択をし、その時価総額の増減幅を指数化する方針であることが明らかになっている。

いうまでもなくTOPIXといえばあらゆるもののベンチマーク的存在になっているが、成長企業の株価の動きはなかなかカバーし切れていなく、これらの時価総額変動を指数化するところでこの辺がカバー出来るといい、この手は世界の主要市場でも初めてらしい。

単に新指数登場というだけで片付ける向きもあろうが、今このROEに着目したのはけっこう意味があると思う。というのもこれまでだいだい海外企業のそれが20%前後であるのに対し、日本企業のそれは5%前後と突出している低さが長年に亘って言われてきた経緯があり、これが日本企業の文化とまで指摘する向きもあった。

ところが直近のゴールドマンサックスによる日経平均株価予測上方修正の理由の一つにはこのROE上昇が盛り込んであり、また今迄日銀のETFやらREITやらの直接介入を引き合いにこうした方面への目配り要請も出ていたものだが、先ずはその辺への布石なのかどうか当企業群の株価動向と併せ今後の展開に注目しておこう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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