3ページ目

行列再び

来週初めの値洗い処理で先物・オプション関係はSPAN証拠金額が引き上げになる予定となっているが、先物といえば商品先物もここ最近の急上昇を鑑みこの日まで金とゴムに臨増しが掛かることになっている。

その金相場は本日も現物・先物ともに続伸となっており数十年ぶりの高値圏、本日の日経紙にも載っていたが「GINZA TANAKA」では一頃パッタリ見なくなった例の行列が再度復活し始めた模様で、昨今のアベノミクス効果で前回の持ち込み熱の時のように売り一辺倒ではなく買い替え若しくは購入組も可也交じっているのだろうか。

と、ここまで国内モノは円安分の恩恵があるものの、海外金相場は一服商状が続いていることから警戒論を論じる輩も居るが、本邦ではインフレにしようとしている機運のなか物価上昇の強さが魅力的、不動産なんぞと感覚は同じでより手軽に取り組める点は差し詰め関連株式やREIT等と同様で商品構成が多彩になっている現在、如何ようにもヘッジ構成が出来ようか。


IR模索

さて、先に多くの上場企業の決算関連重要情報がインターネット上で複数の投資家に閲覧されたという件について触れたが、その後の東証など全国5取引所による全上場企業対象の実態調査では、100社を超える上場企業がアクセス制限などの事前閲覧を防ぐ対策を取っていなかったことが明らかにされている。

この手は常に鼬ごっこの部分もあるので果たしてという感じもするが、こうしたディスクロも昨今の相場回復で外人投資家が回帰するなか企業への訪問依頼も格段に伸び、そうした観点からもIRの重要性というのも日に日に増している。

指定替えの問題も控えるなか、今まであまり外へ気を遣わなかった企業もそろそろ重い腰を上げる時期に来ているが、上記の件に関して東証等は上場規則に新たに事前閲覧を防ぐ為のセキュリティー対策を取ることも盛り込む方針とし、また金融庁も該当する非上場企業に対しても、公表前の決算情報等を外部から接続可能な管理サーバー等に保管しないよう通知することにしている。IRの進化もこの辺踏まえて模索すべきだろうか。


セルペンティが貢献

国内では今月下旬から決算が本格化し既に業績修正の発表などもボチボチといったところだが、ヨーロッパでは仏高級品大手3社の2012年通期決算が出揃っている。主力どころといえばやはりLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンであるが、此処は前期比12%増の13億ユーロ、またエルメスは同25%増の7億ユーロであった。

内訳として前者はブルガリのスネークヘッドが定番人気の「セルペンティ」コレクション等が順調で時計・宝飾部門が前期比46%増、以下セフォラ等が22%増、ワイン等が17%増、服飾・革製品が14%増、香水・化粧品が13%増と軒並み2桁増、後者も宝飾・家具が45%増、服飾・アクセサリーが22%増、時計が17%増とこちらも軒並み2桁増収であった。

欧州の景気停滞を他所にこの手は斯様に好成績であったが、新興国の伸びも後押ししたとの推測もある。ただ数度触れたようにこの高級宝飾・時計系の伸びは国内でも顕著で、百貨店大手などこうした伸びから株価の方も揃って年初来高値更新となっている。まあ全般高に連れているという面もあるが、PER等に目を瞑り何処まで値を飛ばせるか今後も引続き売上と併せ見てゆきたい。


より細かい流れへ

本日は日銀の追加金融緩和を受けて日経平均が後場急騰し、実に日中値幅が558円と2011年3月15日以来の大きさとなったが、今日に限らず今週は連日ボラタイルな動きが続いている。高速取引の影響もあって売買も急増しているが、この辺に絡んでは先週末に日本取引所グループが株価の刻み幅を10分の1に縮小する検討に入った旨が報じられている。

来年1月に先ず100銘柄前後で試験的に導入した上で2015年半ばの本格導入を目指すとしているが、場立ちが居た時代からすれば今の4桁やらオプションの価格やら随分細かくなってきたと思うものの、それでも背景にはまだまだ世界の主要株式市場に比べて日本株は株価の刻み幅が大きいと指摘されている事がある。

ところでFXもこうした動きが出てきているが、確かにこのFXなんぞに例えれば低位株でも常時とんでもないスプレッドで取引させられていることになるが、順番並びに慣れている向きは兎も角もFXからの転向組みで初心者など経験が無いだけに素直にこの辺に疑問を感じるのではないか?

既にPTSなどはこうした値幅での取引が可能になっているが、そのPTSは1〜3月の売買代金が7兆円を超え四半期で過去最高を更新と急拡大している旨が報じられている。思えばこうしたところへ揃え国際標準を狙いより一層HFTの誘致という思惑もあるだろう。ブローカーは設備投資と商い稼ぎの天秤となるが、個人もトータルで利便性が向上するのかどうかこの辺は実施が待たれるところ。


都市鉱山の課題

さて、今月から携帯やデジカメなど使用済み小型家電を市町村が窓口になって回収・再資源化する新制度が始まっている。これはこれらに再利用できる資源が多く含まれていることから、需給が逼迫するレアメタルなどをリサイクルし循環型社会の実現につなげようというもの。

ただこれらを有する小型家電といえば重要な個人情報満載のものが多くあり、積極的にこうしたところへ出すよりも自宅にストックしておく方が遥かに多数派なのが現状。また、回収側としても手間やらコストなどの問題があり、始動したとはいえこれらの課題が多く各所一斉に乗り出すという動きにはなりそうにもない。

上記の通りレアメタル等は今直面している大きな課題の一つでこの新制度も何処まで軌道に乗せられるかだが、そんななか昨日はレアアースのランタンとレアメタルのパナジウムを含む新種の鉱物が三重県伊勢市の山中で見つかったとの報があった。こちらも先に取り上げたメタンハイドレードと併せ今後注目である。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

カテゴリー

アーカイブ

2013

4

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30