相乗効果は未知数
昨日は百貨店について一寸触れたが、この流通系といえば本日の日経紙社説には「流通業界で進む多角化戦略に潜むワナ」と題して、流通業界で業態の垣根を越えた買収や出資が昨今盛んになってきているものの、企業規模を拡大しメニューを増やしてもただちに相乗効果が表れるわけではないとの旨が載っていた。
近いところでは昨年末のセブン&アイ・ホールディングスの相次ぐ買収劇が記憶に新しい。私もTOB先の一つであるニッセンをたまたま直前に買っていたので、このTOBで年末に一寸した恩恵にあずかったが、これ以外にもその後のバーニーズやフランフランなど矢継ぎ早の買収はけっこう目立ったものである。
また直近では百貨店のエイチ・ツー・オーリテイリングも中堅スーパーのイズミヤを小会社化するとの発表があったばかりだが当のイズミヤの株価は反発する一方で、みずほや野村は統合に不透明感として相次いで目標価格の引き下げを行いエイチ・ツー・オーリテイリングは大幅安と明暗を分けていた。この辺も疑問符を如実に表しているといえようが各社共に今後の舵取りが注目される。