時価総額と誘致力

週明けの本日も4日続落と引き続き軟調ムードの株式市場であったが、そんな中でも朝方から一際気を吐いていたのはソフトバンクだった。既に報じられている通り、出資している中国のネット通販最大手アリババが米国でのIPO手続きを開始したとの報が3兆円超ともいわれる含み益の思惑を誘った格好である。

このアリババ、当初香港での上場を準備していたが所謂パートナー制に取引所側のケチがつき矛先を今回米国に変えた経緯がある。この辺は香港と違って米市場ではこんな議決権に差のある種類株を持つ企業が幾つも上場しており、同社を巡る争奪戦が激しくなっていた旨が日経紙にも載っていた。

取引所の争奪戦といえばちょうど本日の日経紙特集では「マネー争奪 NY証取が独走」として、時価総額が東京証券取引所の4倍もある最も大きなニューヨーク証取が一際目立つ図も出ていた。しかしこうして並べて見てみると、それぞれこの数年の間に統合・身売り・買収が進みまた合併や敵対的買収を試みるも司法やら国の壁から断念したパターンがそれぞれ記憶に新しい。水面下の動きと併せ今後も折に触れ再編劇は表面化するだろが、さて次は何処の名が挙がるだろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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