働きかけ

昨日の日経紙には「貯蓄から投資 出足まずまず」として、NISA口座開設数が制度開始時点で政府が2020年の目標とする三分の一近くに達し、同紙が大手証券5社とネット系大手証券5社に利用状況を聞き取り調査したところ同口座を通じて3月末時点で5,000億円規模の資金が流入とまずまずの出足となっている旨が載っていた。

実際に投資した金額平均は投資枠の6割といったところだが、先月も当欄で取り上げたように東証など最終的には単元を100株に一元化するような方向や、REITも続々と分割を実施するなどNISAに合せた動きであるのかのように小口化が相次ぎ企業側も投資家への働きかけが顕著である。

そういえば今年に入って突如としてストップ高するような銘柄には株主優待再開というようなモノも含まれていたが、この優待にしても導入済みの上場企業が3月末時点で過去最高の1,114社に達するということ。また従来より少ない投資額でも受けられるような制度改定をしたところも出てくるなど上記と併せ特徴的である。

しかし気になるのは、企業側こそこういった動きがあるもNISAそのものはこれ以上歩み寄りの余地は無いのだろうか?100万という枠に限定された非課税期間、損益通算の問題、マル信も不可、その担保にもならない等々挙げだしたらキリがないほど使い辛さ満載、いい加減NISA側も真剣に改善を考えるときだろう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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