注目される帰趨

過日たまたまユニクロの大店の前を通ったのだが、相変わらずの賑わいを見せていた。そういえばココはといえば昨日の日経紙・日曜に考えるに、「99価格」求めたユニクロと題しカジュアル衣料の同店が値上げした旨を取り上げた記事も載っていたなと。

周知の通り同社は先に今年の秋冬物から順次5%の値上げを実施してゆくというが、同じような「デフレ勝ち組」に君臨した日本マクドナルドHDなどもアベノミクス以降ここ近年は売上増を図りながらも浸透が難しく右往左往しているところも少なくなく、株価など先行きを読んで各々がおもいおもいの動きをしている。

このユニクロことファーストリテイリング株はこの値上げ発表直後には下落したものの、先週末までに往って来いの戻りとなっている。高寄与度の裁定銘柄だけにファンダメンタルズが如何ほど作用しているか疑問符も付くが、上記のマックなど売上減継続の依然厳しい環境下のなかジワジワ上げ続け、このユニクロが値上げ発表した10日には年初来高値更新となっている。

長引くデフレ下で他を寄せ付けぬ圧倒的な低価格構造を構築し勝ち組として勝負してきたこれら所謂デフレビジネスであったが、従前のそういった形態から今度は値上げの浸透と同時に売り上げもキープし続けてゆくというインフレ型の構築へ転換を図れるかどうか、ユニクロだけでなく上記のマック含めたかつてのデフレ象徴の手腕が問われる。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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