低PBR離脱
本日の日経平均は小幅ながら6日続伸となったが、セクター別では特に先週から建設株群が商いを伴って動意付いているのが目立つ。建設セクターといえばかねてより低PBRの物が多かったが、オリンピック開催というテーマに向けて事業環境への追い風期待からここ年初来高値更新してくるものも続出し低PBRの水準訂正が顕著だ。
ところでこの低PBRといえば地銀株ポスト等もまたそうであるが、過日の日経紙では膠着相場から主力の輸出株など手掛けにくかった際に一部物色され年初来高値を付ける銘柄もあった旨等も載っていた。忘れたころに手詰まりで物色されるのは、収益云々というよりこの低PBRが唯一の買い材料といっても過言ではないだろう。
この背景には、かつて大手行他金融機関との持ち合い構図が国際的な自己資本強化の流れからこの解消の流れが活発化し、特に積極的な受け皿の無い中でこの万年割安の構図が出来上がったというところだろう。
物色される場合共に低PBRが切っ掛けになるものの、業環境回復期待のかかるゼネコンと違って地銀は利益成長への手詰まり感が否めない。こちらはこうした方向性が出てこない限り、暫くは再編思惑がこの辺の切っ掛けとなろうか。