脱白金
本日の日経紙には「燃料電池車の触媒安く」と題して、帝人が自動車各社が市販を検討する燃料電池車向けに、高価な白金の代わりに割安な鉄と窒素を使う触媒を開発した旨の記事が載っていた。
この白金を使わない燃料電池車といえば、上場企業ではかつてダイハツ工業も産業技術総合研究所と協力し白金を使用しない新しい燃料電池を開発、パナソニック子会社も白金を使わないディーゼル排ガス触媒を開発、トクヤマもその関連を進めている。また、大学も九州大学の研究グループがニッケル系を使用した安価な触媒を開発し群馬大学、千葉大学もこの辺に着手している。
白金といえば産出国が南アやロシアに偏っている事などからそれぞれ先のストライキや政情不安で高騰したのが記憶に新しいが、こうしたことからも安定調達出来る安価な素材代替が共通の課題となっている。上記触媒は今のところ性能が現在の70%にとどまるものの、改良して従来の白金以上の性能を目指すといい日進月歩の技術だけに今後大いに期待したいところである。