世界経済体温計
本日の日経紙マーケット面の銘柄診断には2013年6月以来約2年半ぶりの安値を付けた日本郵船が出ていたが、この辺はいわずもがな新興国の景気減速を背景に海上の荷動きが鈍化しBDI(バルチック海運指数)が過去最低水準にまで下がった事に因るところが大きい。
このBDI(バルチック海運指数)、海運ポストをマークしている向きやコモディティー関係者には不可欠な指数だが、1985年1月4日を1,000として算定しており以降リーマン・ショック前の11,793を最高値にして昨日はとうとう350以下にまで暴落し史上最低を更新し続けている。
つい昨年の秋口からでも半値水準と、まるで原油系のETNや先物オプションを見ているような暴落加減だが、こうしたデリバティブのように腕力である程度の操作が可能な性格の物でないだけにより実態を表しているか。海運株に限らず他の市場がリンクしていない場合、基準になる実態への鞘寄せには常に注意しておきたいところである。