モノ扱いから手段へ
さて、先週23日の当欄では仮想通貨について触れ、「〜仮想モノは既存の通貨や有価証券といった金商法が及ぶ範囲の外側に位置しているという部分が大きいだろうか〜ビットコインも金融商品としての性格をより強めそうでこちらも当局の出方を睨みながらの展開になろうか。」と末尾に書いたが、その翌日24日の日経紙一面には「仮想通貨を貨幣認定、金融庁、法改正へ」と題してタイミングよく記事になっていた。
今通常国会に資金決済法の改正案を提出し成立を目指すとしているが、貨幣機能を持つと認定する事で決済手段や法定通貨との交換に使えると正式に位置づけ、取引所は登録制とし、顧客資産と自己資産を分ける分別管理等の導入等も含めて金融庁が監督官庁になり目を光らせるとしている。
そんな報道もあってこの日から株式市場では関連銘柄が急騰、ビットコイン関連を展開しているところに投資しているポイントサイト運営のセレスがストップ高、同じくポイントサイト運営のGMOメディアは2日連続のストップ高、更に圧巻は昨年7月にビットコイン取引所を世界的に運営する米社と業務提携したマネーパートナーズグループに至っては先週末まで3日連続ストップ高の余勢をかって本日も年初来高値を更新してきている。
マウントゴックスの汚点があるとはいえ日本のコイン利用者は数万人に上り、世界でも利用者はこの1年間でほぼ倍増するなど急速な拡大を遂げており、まさに利用者保護は焦眉の急といった機運が背景にある。また昨今のフィンテックとも絡めこれからの普及速度にも注目である。