IPO変調

本日も円高が重しになって、日経平均は今年の大発会再来ともいえる実に6日連続安と冴えない展開。地合いの悪い中でもインバウンド関連としての注目度が高まり、連日のストップ高とひとり気を吐く展開が続いていた先週にIPOしたばかりのエボラブルアジアなどもさすがに年初来高値を付けた後は急速に値を崩す展開となった。

ところでこのIPOといえば、先月は一気に6社が新規上場する日があったがこれはリーマンショック前の2007年2月以来の事。うち3社の初値が公開価格を上回った一方で2社が同価格を下回り残り1社は変わらずであったが、それは兎も角も相場の軟調展開も恒常的になるとこの手も荷もたれ感が出てくるというもの。

さて国内では斯様に企業のIPO意欲が高いものの、明けから3月に世界の取引所に新規上場した企業は前年同期比4割減った旨も先月末の日経紙投資情報面に出ていた。上場準備の期間等の長さから相場環境にあまり左右されないという部分もあるが、初値パフォーマンスの悪化など重なってくれば企業側の姿勢にも変化が見られるかもしれず国内事情として注視しておきたい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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