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夜の規制緩和

さて明日からというか深夜からは改正風営法の施行によって、音楽に合せて客がダンスを踊る方の「クラブ」営業の規制が緩和されダンスホールなど対象から外し、店内の明るさや営業時間に応じ一定の条件で深夜営業が認められることになる。

確かこの手の絡みで当欄にて以前に触れたのはちょうど二年前くらいで当時は政府の規制改革会議の提言であったと記憶するが、あれから二年での改正となった。それまでは風営法の付き合い方も二号から企画系の五号へと流れていたものだったが、その後は三号に絡んでも大阪で無罪になった例も出ていた。

とはいえ、今から3年前の六本木の大箱「VANITY」の摘発事件などクラブ狩り?が激化していた頃が記憶に新しい。既にこの前日に閉店した西麻布の「イレブン」や「alife」、それに「Vanilla」等々消えていった名店は多いが、規制緩和で今後のクラブもそのナリが変遷するのかどうか興味深い。


悪事の素地

昨日は金ETF人気から順調にその残高が積み上がっている旨を書いたが、金絡みではローカルなニュースで豊島区の「造幣東京博物館」から展示用の時価にして6,384万円という15キロの金の延べ棒を盗んだとして造幣局の職員が窃盗容疑で逮捕されたという報があった。

リースと称してレプリカを置かせオリジナルは質入れしたというが、しかし受け側も疑いもなくよく受け入れたものだと或る意味感心。他にも金絡みの犯罪では先々週にマカオからプライベートジェットを使って大量の金を密輸しようと試みた比較的大掛かりな例もあった。

金の密輸といえばたしか昨年の末だったか韓国から下関港に到着した活魚運搬車からも密輸しようとした金が見つかった件があったが、更にその前の関空で見つかった金密輸も同様に韓国からであったおぼえがある。付加価値税と関税還付、更に消費税狙いと悪知恵は尽きないが今後も増税の度にこの手の密輸事件が表面化してくる気配である。


金ETF熱

先週の株式市場は英国のEU(欧州連合)離脱懸念への不安から大きく揺れたが、こうした金融市場のリスク回避姿勢の対でファンドが逃避資金を金に振り向け、ニューヨーク証券取引所に上場する金ETFの代表銘柄SPDRゴールド・シェアの金保有残高は15日時点で900.75トンと、2013年10月上旬以来約2年8ヶ月ぶりに900トンを突破した旨が先週末の日経紙に出ていた。

この前週の段階でも保有残高は年初比で37%多く約881トンであったが、やはり増加傾向が続いている。加えてちょうど一週間前に当欄で「レジェンド復活」とした著名投資家のジョージ・ソロス氏の投資ファンドも上記SPDRのコールオプションを保有している事も判明しておりこの辺も価格頭打ち以降の残高減少に歯止めがかかっている所以だろうか。

最も旬な材料としてはやはり今週の国民投票が焦点ということになろうが、価格に関してはFRBの利上げ踏み切りを絡め踊り場とする見方も一部にある。ただ日銀や欧州のマイナス金利政策など世界的な低金利環境下で利回りの低下した国債の保有リスクが高まっている事も背景に残高漸増傾向はまだ当面継続される可能性も強いか。


変化する銀座玄関口

さて、今週はソニーが「ソニービル銀座」を17年3月末で全館の営業を終えた後にビルを取り壊し、その跡地を「銀座ソニーパーク」なるイベント広場にするとの発表があった。来る東京オリンピックを睨んで屋外のライブ会場や情報発信拠点として活用するという。

ソニービルといえばちょうど一年前に惜しまれつつ店を閉めた「マキシム・ド・パリ銀座」が思い出されるが、その上に入っていたソニープラザという名前も同社株式の売却が背景なのかいつの間にかプラザに変更となり、このあたりを境に心なしか自分の中にあるソニービル像は無くなっていたというのが正直なところ。

そんなワケで今回の全館営業終了もタイミング的に潮時という感で個人的にもマッチしたものだったが、この数寄屋橋地区も直近で「東急プラザ銀座」がオープン、またそこから至近距離にある「プランタン銀座」もマキシム・ド・パリ同様に本店とのフランチャイズ切れで年末には今の店舗を閉店する。

近年は新陳代謝が激しいこの界隈だが、今後は訪日客の増加を追い風に商業地としての価値を睨んでこの手の再開発プロジェクトもますます拍車がかかって来ることが予測されるか。


カカオ熱再び

本日の日経紙商品面には金とプラチナの価格差が再度拡大傾向にある旨が載っていたが、コモディティーといえばもう一つ、チョコレート原料のカカオ豆の国際価格の上昇にもマーケット面では触れており、昨日のロンドン市場の先物価格は一時1トン2,300ポンド台に達し4月下旬に付けた5年ぶりの高値圏に接近している旨も書かれていた。

主要生産地の南アフリカでの乾燥による出荷の落ち込みや、株式市場も戦々恐々としている英国のEU離脱懸念もポンド建取引の同商品には押し上げ要因となっているというが、生産国の禁輸措置やそれらに乗じたヘッジファンドのスクイズ等で30年振りの高値まで高騰した6年前の活況を彷彿させる。

一昔前には著名ショコラティエが食指を伸ばしたカカオの急騰が話題になったりしたものだが、昨今はコモディティーの金融商品化や新興国の需要拡大が品薄に拍車を掛けてきている。今年に入ってからは小笠原諸島産のカカオを使ったチョコレート開発に成功した報も出ていたが、本邦でもチョコレート生産のスタイルが変わってゆくのかどうかこの辺も興味深い。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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