嵐の前の静けさ?
本日も円安を支えに日経平均は続伸となっていたが、その円も12日続落と2012年2月に17日続落して以来の続落記録となっている。記録といえばマーケットからもう一つ、今週はVIX指数も週明けには23年4ヶ月ぶりの低水準で一ケタ台を付けたのも目に留まる出来事であった。
この辺に連動するように昨日取り上げた金も国際価格が3月中旬以来の安値圏まで下落、また東証一部の騰落レシオもホワイトデー以来の水準まで上昇しているが、恐怖指数といわれるこのVIXについて当欄で触れたのは昨年の米大統領選の時で、取り上げた当時は9日続伸し20の大台を超えていたから実に半分以下の水準になったという事になる。
これに歩調を合せVIX短期のETFなども年初来安値を更新しているが、算出ベースになるS&P500種は昨晩も史上最高値を更新しておりこれら低水準も合点のいくところか。過去最も低水準となったのは93年の大晦日の8.89、対してリーマン・ショック後には89.53の高水準を記録している。
この過去同水準だった上記の冷戦終結時と違って地政学リスクが数多燻る現在は対極という構図だが、オプションのセルボラ等もこの現象に一役買っている模様だ。対極環境下でこのユーフォリアも束の間と見る向きも多いが、オプション市場では大台を挟んでの各々の攻防が来るべき変動を睨んで続いている。