シャンシャン総会終焉

さて株主総会も先週ピークを過ぎたが、既報の通り機関投資家の多くは今年から議案毎の賛否を開示することになり、個人も先に書いたようにお土産目当てでない真面目な?株主が総会で様々な発言をするようになり、シャンシャン総会もいよいよ過去のものになり提案等の票の集まりを挙げてもスチュワードシップ・コードの影響が出て来た感もある。

この辺が垣間見られたのが29日に開催された黒田電気の総会で、大株主であるところのあの村上ファンドが関わる投資ファンドのレノが提案した人事案が承認された一件か。一昨年には臨時株主総会において同ファンドが推した社外取締役の株主提案が60%の反対で否決されたのは記憶に新しいが、今回は相変わらずの会社側の反対にも関らず遂にこれが承認の運びとなった。

斯様に「物言う株主」の提案が承認されたのは実に8年ぶりのことになるが、上記の件により検討に値する株主提案が増えつつあるというのもあろうが、やはり他からの視線に躊躇し正当案でも賛成票を投じられなかった姿勢に変化が出始めた証左だろう。経営陣と株主との間にあった見えない壁が崩れ本来の方向へ動いて来た感じがした今年の総会であった。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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