リスク・パリティ

さて、4月小売売上高が前月から増加した事で米国債利回りが2011年以来の高水準に到達、企業収益や景気への悪影響が懸念され昨晩は9営業日ぶりに反落した米株式であったが、それまで昨年9月以来となる8日連続上昇でVIX指数も週末から週明けは12ポイント台まで低下していた。

この水準といえば世界的株価暴落が始まる前の今年1月下旬以来の低水準ということになるが、特にこの3〜4月にかけて警戒水準で高止まりしていたのと比較するに様変わりともいえる。テクニカルな観点でも緩やかな上向きを示していた200日移動平均線を同指数が約4ヵ月ぶりに下回った事も話題になっていたようだ。

近年では今年2月の当欄でも書いたようにリスク・パリティ運用等からVIXという尻尾が胴体を振り回す格好が増え、一晩で9割以上の価値が消滅した金融商品が続出した最中には同指数の不正操作疑惑まで出たほど。2月からの暴落で篩い落とし一巡感があるものの今なお同指数の影響力と市場構造を考えるにその動向に注目は怠れないか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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