100周年後のこれから
さて、先の日曜日の日経紙・TheSTYLEでは3月下旬にスイスで開かれた世界最大級の時計見本市である「バーゼルワールド」が記事の冒頭で挙げられ、若年層はスマホの普及で高度な性能に興味は無くなってきたかわりにライフスタイルや服装に合うかどうかなど時計に求めるものがカジュアル化してきている旨が書いてあった。
ところでこの「バーゼルワールド」といえば、今年の出店企業数が約650と昨年の1,300からほぼ半減し、その開催期間も6日間と2日間短くなった旨の報道も前に見掛けた。ちなみにその前の一昨年の出店企業は1,500で、ここ数年のピークであった2011年の2,000からははや三分の一になった計算である。
本邦からもブランドイメージを浸透させる必要性からセイコーなどグランドセイコーの独立ブーズ設置の試みを見せているが、出展企業が減少してきたその背景には高額な出展料で費用対効果を疑問視する声が上がっている事や、双璧ともいえるもう一つの見本市であるジュネーブサロンの存在も大きいとの指摘もある。
一部ではこのジュネーブサロンと会期の接近を図りたいとの報も出ているが、冒頭のような新たなターゲットとして訴求したい若年層はインスタなどで情報を得たり発信するのが主流になってきており、出展側もこの辺を鑑みた不参加の動きもあると思え見本市そのものもデジタル時代のあり方を考えるタイミングになってきたといえるだろうか。