築地ブランド継承なるか
東京の台所として機能してきた国内最大規模の卸売市場である築地市場だが、数十年前から浮かんでは消えを繰り返し政治に翻弄されてきた移転案も漸く実現が叶い、いよいよ本日より豊洲新市場が開場となった。一方で先週末に閉場となりその83年の歴史に幕を下ろした旧市場は今日から解体工事が始められた。
最後となった鮪のセリもいつも通りの威勢のいい声が飛び交ったが、長年観光客はもとより地元はじめとした小学校の社会科見学には欠かせない場でもあった。味にうるさいプロ行きつけの場内「魚がし横丁」の名店も食すタイミングを逃しまた次の機会にといっているうちに此処ではもう食べられなくなってしまったが、人気店も新市場では棟毎にバラバラに分かれる。
インバウンドの観光名所として近年その存在感を高めていた築地だったが、この築地ブランドはまさに歴史の積み重ねで今後新たな豊洲市場でこの辺をどう構築してゆくのか、初日は付近道路が大渋滞となり目玉施設の千客万来は開業がずれ込むほか試算では新市場は年間約90億円の赤字になるというが、築地市場跡地活用等々絡め今後も山積みの課題を背負ってのスタートとなる。