侃々諤々遅々として
先週末の日経紙・マネーアンドインベストメントには「金融商品、損益通算で節税」と題して、各種金融商品で損益通算が出来る組み合わせ例などが出ていた。また今回は末尾の方に高値から急落した背景もあってか、一昨年に人気が沸騰した仮想通貨に関して雑所得との損益通算が可能な旨も触れてあった。
またFXの損益は日経225先物など先物商品と損益通算できる旨も書かれていたが、このデリバティブと絡めた株式などの損益通算に関してはいまだ侃々諤々といった感じで実現には至らず。この辺に関しても先週木曜の日経紙・市場点描にて証券会社等による2018年末調査で93%が賛成という旨であった事が書かれている。
当欄でもこの件に関してはかれこれ10年くらい前から触れ、今から6年前の税制改正大綱にてデリバティブと株式の損益通算が検討事項に盛り込まれた時には、投資の啓蒙・促進にはある程度暫定でもドラスティックな措置の必要性を感じると書いていたが、上記の通り悪質とされる課税回避懸念等から遅々として先へは進んではいない。
斯様な侃々諤々の過程でテクノロジーの進化から仮想通貨などが俄かにクローズアップされ取り急ぎ?の対応で追われる様なども想像に難くはないが、取引所収益の柱などデリバティブが時代の趨勢となっておりこういったインフラ整備も並行して為されてゆかねばそれこそ国際競争で勝ち残りの道も遠のく懸念がまたぞろ出てくるか。