ガバナンスの虚しさ
さて本日は渦中のスルガ銀行が投資用不動産向け融資で総額1.8兆円の全件を対象にした不正行為の調査結果を発表、借入希望者の預金通帳や売買契約書の改ざんや偽造などの不正行為が約5500億円、そのほかの疑わしい融資等を含めると不適切融資は1兆円を超え全体の6割強を占める事が判明した模様。
このスルガ銀行といえば昨日も所謂デ−ト商品に加担したとして20代の女性が同行に対して損害賠償を求める訴訟を起こしている旨のニュースがあったが、TVドラマなどの設定でこういったシーンが使われるのは兎も角、リアルに一部上場企業が加担していたとはガバナンス強化が謳われている現在でなかなか残念な事態だ。
しかしこのスルガ以外でもレオパレスや、もうかれこれ数年続いている製品検査の不正問題に絡む企業続出などガバナンス強化の掛け声も空しく聞こえる。ただでさえ経営環境が厳しい中での不祥事発覚で今後どういったところに活路を見出してゆくかだが、東証が市場改革を検討する中でもこの手のニュースが無くなるのは考え難くまた次の事例が出てきそうだ。