ストック・アプリシエーション・ライト
さて、昨晩は日産自動車が横浜市内の本社で記者会見を開き現CEOが16日付けで辞任すると発表したが、本日の日経紙一面はじめこの件は各紙でも取り上げられていた。内部調査が終了しガバナンス改善の動きも進み一区切りついた事が背景というが事実上の解任というところだろうか。
当欄では6月に日産とルノーに関して取り上げた際の末尾で、カルロスゴーン被告が役員報酬等について主導的な立場を取っていただけに今年の有価証券報告書もまた其々注目度は高そうとして、外部からの目が一段と厳しさを増し一部商習慣の浄化も粛々と進行しようと書いておいたが、果たしてというか株価連動型報酬制度SARが今回は問題になった。
これで10月末まで暫定的CEO体制で臨むところとなるが、果たして今回の辞任(解任)が蜥蜴の尻尾切りではないのかどうか?猜疑心も湧こうというものだが予てより海外に比べ日本の報酬開示は透明性に乏しいのは否めないところで、その乏しさ故にこうしたSARを駆使した後出しジャンケンの不正を蔓延らせるハコとして素地は十分であったともいえるだけに今後の株主総会等でも益々監視の目は厳しさを増そうか。