鮪も自粛モード
本日は新年恒例のマグロの初セリが豊洲で行われたが、一般客の見学が禁止されるなか一番マグロは208キロモノがキロ当たり10万円の2084万円でセリ落とされた。昨日は山口県下関市でも新年のトラフグの初セリが行われコロナ禍での飲食店需要低迷からキロ当たり昨年比で5000円安と安値傾向となっていたが、こちらのマグロも昨年の1億9320万円から暴落ともいえる落札値となった。
競り落としたのは史上最高の3億3600万円の落札値が付いた一昨年にすしざんまいを展開するあの「喜代村」と最後まで競り合った仲卸の「やま幸」であったが、その背景には喜代村が今年は新型コロナウイルスにより飲食業界が打撃を受けている現状から一番マグロの落札を差し控えたという事があり久し振りに本来のご祝儀相場を見た感がある。
やま幸のマグロといえばその行先は銀座の「おのでら」だが、早速この日からランチのコースで提供された模様。しかしこの手の店は別物としてもここ数カ月は上記の通り飲食需要の急減から所謂高級魚が驚くほど安くなっている感があるが、斯様に新型コロナウイルスが初セリを本来のご祝儀相場へと回帰させ高級魚も万人の食指が動く価格にさせたのを見るに複雑な思いである。