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商戦に波紋

毎年この時期になると彼方此方の旅館から届くDMにはカニを謳ったプランが増えて来るが、今年のそれは昨年の同等モノから比較するに総じて値上げが目立つ。それもそのはずここから正月に向けてカニは最需要期を迎えるワケだが、世界的に資源量が不安定になっているところへ今年はコロナ禍のステイホームから世界的な需要増加で輸入価格の高騰が続いている模様だ。

上記の通り日本は北米やロシアからズワイガニやタラバガニを輸入しているが、主力のロシア産ズワイなど某卸業者では昨年11月から今年の価格は1.7倍に高騰しているといい、また日本海のズワイガニも漁獲枠の減少と共に値上がり傾向にあり国内でも石川県のカニは約10年で漁獲量が半減しその単価は2倍に跳ね上がっているのが現状という。

ところでカニと並んで年末年始に需要の高まるウニやイクラだが、今年は北海道で水温上昇やかつてない赤潮発生の影響でウニや鮭が大量死しその仕入れ値は約2倍にも跳ね上がっている。カニ、ウニ、イクラと高い原価率で提供している大手回転寿司などさすがに一部5割の大幅な値上げに踏み切っているが、暑さの残る時期から既にネット等で予約を開始している百貨店のおせちやお歳暮など価格転嫁は不可能でドル箱の物産展なども含め波紋の広がりは想像に難くない。


地銀の選択その2

昨日迄で上場地方銀行の2021年4~9月期の連結決算が出揃っているが、日経紙では集計が可能な76行・グループのうち65行の純利益がコロナ禍で急増したゼロゼロ融資の利息収入や歴史的低水準の倒産件数等も背景に前年同期比で増加、合計の純利益は39%増の5079億円となり2期ぶりに増益基調に戻ったと報じられている。

ところで地銀といえば先月に当欄では「地銀の選択」と題し、東証再編における地銀のプライム市場の選択の是非について触れた事があったが、本日の同紙金融経済面では「東商再編 地銀、割れる判断」と題しこの東証の新設市場移行を巡って地銀のなかでも判断が割れている旨の記事があった。

大半は最上位のプライムを選択している模様だが、身の丈に合ったマーケットという事で早々にスタンダートを選択する向きあり、12月末の選択申請期限を前に様子見を決め込んでいる向きもある。前回は末尾で地域の中核企業としての看板の意義がこの選択を巡って改めて問われるかと書いたが、ハードルのクリヤを視野に再編促進を指摘する向きもあるなか各行の動向には引き続き注目しておきたい。


脱コングロマリットの波

さて、先週米GE(ゼネラル・エレクトリック)は会社を航空機分野、ヘルスケア分野、エネルギー分野の3月の事業に3分割しそれぞれを上場させる計画と発表。同社は事業のリストラを進めており今年航空機リース事業を売却し、金融事業からの撤退も決めているが、会社の分割で焦点を絞る事で投資が適切に配分されるとし、複合経営に終止符を打つことで企業価値を高める狙いとみられる。

ところでこのGEとほぼ時を同じくして東芝も本体とグループで手掛ける事業をインフラ分野、デバイス分野、半導体メモリー分野の主要事業ごとに3つに分割し、それぞれが上場する方針を検討に入った事が9日付日経紙一面でも大きく報じられ、先週末にはこの分割案が会社側からも正式に発表されている。

東芝といえばかつて2部落ち?に遭った黒歴史があるが、冒頭のGEもあの発明家トーマス・エジソンを源流とする老舗企業ながら18年には米の代表指数であるダウ工業株30種平均の構成銘柄から外される憂き目に遭っている。GEは投資家からの圧力を受けて会社分割を決定したわけではないとしているが、海千山千のアクティビストが犇めく東芝はどうなのだろうか?

ともあれこれが現実化となると140年以上の歴史を誇る巨大企業が事実上の解体?に向かう事になるが、本邦のガリバー的上場企業では初の事例となる。米ではGEに続き直近でもJ&Jが会社分割を発表するなどコングロマリット経営が日米で節目を迎えている。斯様に世界的な趨勢という事もありこれらの件が今後別の複合企業で分割が進む起爆剤となるのかどうか注目しておきたい。


令和時代のタイムスリップ

さて、今週は久し振りにスタイリストの知人と会う機会があったが、最近Z世代などの女性の間で1990年代はじめのアムラーブーム全盛期の頃のルーズソックス等が再度流行り出している旨を聞いた。この辺に絡んでは若者向けの人気雑誌「egg」が一昨日に発表した年末恒例流行語大賞2021でも成る程このルーズソックスがTOP5の第2位にランクインしている。

当時といえばルーズソックスや厚底ブーツなど女子中高生の間でそれこそマストアイテムだったものだが、インスタ等でインフルエンサーが着用している事もあって20年以上の時を経て今流行っている模様だ。ただルーズソックスといっても昔ほど長くは無くブーツも今は廉価な合皮が主流というが、原宿の靴下専門店で売上げの半分をこれが占める日もありブーツの方も西武百貨店等では前年比で3倍の売れ行きという。

一寸前に親が着ていた古着を彼らの子が好んで着るのが流行った時期もあったが、つくづく時代は巡るなと。上記の全盛期当時中高生だった女子も今や自身の娘がちょうどその年代になり斯様な流行で厚底ブーツ等の「お下がり」を欲しがる女子も多く、こうした流行で輝きを取り戻し俄然現役感が出て来た親から子への新しいコミュニケーションも生まれ、それをきっかけに親子の距離が縮まるなどの効果?はまさにこうした流行の副産物といえようか。


相場連動盗難

さて、二宮金次郎といえば晩年を栃木で過ごした事で知られ県内では学校はじめ各所でこの銅像が設置されているが、先週にそのゆかりの地である栃木県真岡市の歴史資料保存館の敷地にある高さ1メートルの二宮金次郎の銅像が盗まれるという罰当たりな事件が起きている。他に県内では今年に入って太陽光発電施設の銅線や排水溝の蓋などが盗まれる被害も相次いでいる。

ところで銅相場の波に合せ毎回必ず各地で銅を含むモノの盗難事件が勃発し今年の夏場も銅ケーブルや銅管が全国にわたり盗難被害に遭っていたが、銅相場は先月中旬に再度1万ドルの大台を超えLME(ロンドン金属取引所)ではスクイズを背景に現物と先物の逆鞘幅が過去最大規模に拡大するという一件があったばかりで今回の件もこれらが背景になっているのは想像に難くない。

こうした非鉄のみならず自動車の排ガス浄化に使うロジウム等のPGM系の価格も近年の大化けで盗難に遭った自動車はコンバーターのみ切り取られるなど銅と同様な事件が多発し、先月末の日経紙夕刊でも「世界で金属盗難拡大」と題した記事が一面を飾っていた。品薄感が解消されない素地で生産回復という構図になれば再度これに乗じた犯罪の増加も予測されるだけに関係各所も相場を睨みながら?その対応が課題となりそうだ。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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